9月21日(土)、アメリカのネバダ州にあるラスベガス・モータースピードウェイにて、AMAプロモトクロス/スーパークロス選手権のプレイオフとなるスーパーモトクロス(SMX)最終戦が開催されました。

画像: 下田丈、SMX最終戦を4-5の4位で終了、ランキングは僅差で4位を獲得

ここまでの2戦をそれぞれ総合4位、3位で終えているTeam Honda HRCの下田丈。最終戦はポイントが普段の3倍で与えられるため、2戦終了時点でランキング4番手にいる下田にも十分にチャンピオンの可能性が残されている状態でのレースとなりました。

20分+1周のmoto1では、開幕戦同様二手に分かれたグリッドの左側中央からスタート。6番手で最初のコーナーを抜け、7番手で1周目を終えます。2周目では前を走るジョードン・スミス、リーヴァイ・キッチンをパスして5番手にポジションアップし、前を走るトム・ビアルを追いかけます。

レース中盤には、3番手走行中に転倒を喫したタイ・マスタープールをかわして4番手に。ここからレース終盤まで、下田はビアルの後ろで様子を伺いますが、1分38秒台から39秒台で走る下田に対し、コンスタントに38秒台から39秒台前半で走り続けるビアルのペースが僅かに上回り、1秒ほどのギャップはなかなか縮まりません。また、レース後半、下田の後ろにはスミスが接近。下田は前のビアルを追いつつ、背後のスミスに警戒する状態で時間が進みます。

最後までビアル、下田、スミスの3位争いは付かず離れずのまま距離が縮まらず、それぞれ2秒ほど差がついた状態でゴール。下田はmoto1を4位で終了し、ポイントランキングで首位を独走するヘイデン・ディーガンが、SMXでヒート5連勝目を挙げました。2位にはピアース・ブラウン、3位にはビアルが入っています。

シーズン最後のレースとなるmoto2では、下田は右側イン寄りのグリッドからスタート。最初の加速は良かったものの、ファーストコーナーで前のライダーらに阻まれ、14番手でレースを開始することとなります。

1周目で11番手までポジションを上げた下田は、ここから20分間のレースを通してひとつずつ順位を上げていきます。後半多くのライダーのペースが落ちてくる中で、下田は9周目に自己ベストタイムを更新するなど、自身の強みであるペースキープ力を活かしてポジションアップを図ります。計時終了時点で6番手にまで上がってきた下田はスピードを緩めず、最終ラップに差し掛かるところで5番手のマスタープールをパス。

下田はこのまま5位でゴールし、4-5の4位で最終戦を終えました。優勝はmoto1で2位を獲得したブラウンで、2-1の成績により総合優勝を飾っています。2位はディーガンで総合でも2位、3位はスミスでした。

下田はSMXの3戦を総合4位、3位、4位で終了。130ポイントを獲得し、ランキングは2位のビアルと2ポイント差、3位のブラウンと1ポイント差の4位となりました。

SMXチャンピオンは全3戦6レース中5レースを制したヘイデン・ディーガンが2年連続で獲得しました。3位のブラウンは、第2戦終了時のポイントスタンディングでは7番手であったものの、今回の総合優勝により一気に3位にまでジャンプアップ。最終戦にかけて獲得ポイントが上がっていくSMXならではの光景となりました。

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今回の下田は、僅かに表彰台に届かず。moto1では上位陣と比べてややペースで負ける部分があり、逆にmoto2ではペース面は良かったもののスタートでの出遅れが響きました。ただ、moto2では下田の強みである、レース後半での荒れた路面でも周りと比較してペースが落ちない点が良く現れた印象です。怪我明けの万全ではない状態で、プレイオフ全3戦に出場しコンスタントに上位を獲得した下田。怪我から完全に回復した2025シーズンの走りに期待が膨らみます。

450クラスでは、ジェット・ローレンスがmoto1、moto2ともに優勝でSMXチャンピオンを獲得。タイトル争いはローレンス兄弟対決となり、moto2でジェット、ハンターでワンツーフィニッシュを決めて、なんと同点でSMXシーズンを終えましたが、最終戦を制したジェットがチャンピオンの座に就きました。

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このレースで2024シーズンは終了。1月に開幕する2025シーズンのスーパークロスまで、長いシーズンオフに入ります。下田丈は、来週9月28〜29日に行われるD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2024 第7戦TOKIO INKARAMI Super Motocrossにて、なんとHonda CRF125FワンメイクミーティングとIA1クラスのレースに出場予定。日本で下田丈が走る貴重なチャンス、見逃せませんね!

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