文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海
スペシャルパーツ武川「ヒートグリップ TYPE-ROLL(USB type C)」テスト&レポート
巻き付け装着型グリップヒーター
グリップヒーターの装着には純正グリップとの交換作業とメインスイッチ連動12V電源の取り出しが必要。これが面倒でグリップヒーターを着けず、手指の冷えに耐えている人も多いはずだ。
武川の『ヒートグリップ・ロールタイプ』は、ノーマルのグリップラバーに巻き付けて装着し、モバイルバッテリーで給電できるお手軽仕様。両側のグリップに巻き付けて面ファスナーで留めるだけだから工具は一切不要で、装着所要時間は1分と掛からない。
両側のグリップと電源を結ぶケーブルは1250mmと長めでバッテリーを置く位置の自由度が高く、USBコネクター側にあるスイッチで最強の100℃から最弱の55℃まで5段階調整が可能。10000mAhモバイルバッテリー接続時の使用時間は最強で約1.1時間、最弱で約2.5時間だから、通勤通学程度なら充分だ。ハンドル周りにUSB-C電源があればバッテリー残量を気にせず使用できる。
発熱体はPET金属フィルムで、グリップ全体を均一に素早く暖めることができる。2mmの厚さがあるのでグリップ外径は太くなるが、街乗りやツーリングユースならさほど気にならないだろう。表面に刻まれたパターンにより、雨の日でも滑らずガッチリと握れる。
冬場の出番が少ないオートバイ、朝晩だけ使いたいという人に適した製品だが、グリップヒーターのないレンタルバイクに乗るときにも便利。対応グリップ径は約Φ32mm〜Φ35mmで、自転車や電動キックボード、草刈り機や除雪機に着けることも可能だ。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
電源配線不要、着脱1分という手軽さは他のグリップヒーターにない魅力。グリップに巻き付けて重なった部分を面ファスナーで留める仕様だが、重なりを無くす方法を考えればグリップ径の増大が抑えられ、握り心地も良くなるかも。
文:太田安治/写真:松川 忍、南 孝幸/モデル:平嶋夏海