レポート:オートバイ編集部
ホンダ「電動過給機付きV型3気筒エンジン(コンセプトモデル)」注目ポイント
市販化が今から楽しみなコンパクトな車体構成!
新規開発中の大型二輪車を想定して……とホンダが公言しているように、今回発表されたこのICEコンセプトは市販化を前提としたプロジェクト。そのことは、このマシンの各部をじっくり見ていくとよく分かる。
850cc前後と噂されるパワーユニットは75度のV型3気筒。前2、後1の3気筒で、バンク角を狭角として前後長を短くし、ユニット自体のコンパクト化を狙っている。
そしてそこに組み合わされるのが、二輪車世界初となる電動過給機。排出ガスでタービンを回すターボや、クランク軸から動力を取るスーパーチャージャーを採用せず、電動としたところがポイントで、任意のエンジン回転数で過給機を作動させられることで、エンジン回転数に関係なく過給をコントロールし、パワー特性を自在に設定できるというメリットを活かしているようだ。
これを搭載する車体はエンジン幅ギリギリに追い込まれたスチールトレリスフレーム。セミピボットレス構造で軽さとコンパクトさをとことん追求しているのにも注目だ。

ムダなものを一切省いたシンプルな構成が際立つ。大型モデルということだが、完成車になっても相当軽量なモデルになりそうだ。

基本的に車体の構成がシンプルでパーツ点数が少ないところにも注目。電動過給機つきではあるが、価格面でも期待したいところ。

このアングルから見ると車体幅に対してリアタイヤが太め。装着タイヤはピレリのディアブロロッソIVコルサで、リアは200サイズ。

メインフレームがエンジン幅ギリギリまで追い込まれているのが分かる。フォークはショーワ製のSFF-BP。

過給機の場合吸気温度が上がるためインタークーラーで冷却を行なうが、コンパクト化のためインタークーラー不要の構成とした。

メインフレームはおそらくクロモリ鋼を使ったスチールトレリスタイプ。剛性バランスを取りやすく、軽量に仕上がるメリットがある。

V3エンジンはVバンク角を狭角の75度に設定。エンジン前後長を抑えることで、マスの集中化と車体のコンパクト化に貢献する。

二輪車世界初となる電動過給機を採用。過給タイミングを任意でコントロールすることで、思いのままのパワー特性を設定可能。

ショーワ製のSFF-BPはフルアジャスタブル。インナーチューブにはDLCコートが施されており、キャリパーはトキコ製を採用。

リアショックはリンクを持たない直押し式。写真で見る限り、プリロードとリバウンドの調整機構は備えているようだ。

スイングアームは片持ち式のプロアーム。クランクケース後端にマウントし、外側からプレートを挟むセミピボットレス方式のようだ。
ホンダ「電動過給機付きV型3気筒エンジン(コンセプトモデル)」動画・写真
New V3 Engine Concept | Honda Motorcycles - YouTube
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