文・写真:山ノ井敦司
撮影場所:吉田運送
小さいからと侮るべからず、切れ味抜群の小刀仕様
この世に5台しか存在しないという、もはや伝説的マシンと言われるヨシムラKATANA1135R好きのオーナーさんがモンキーをベースにこだわって作ったレプリカカスタム。
以前、別のショップでカスタムがスタートしたマシンだが、製作途中の状態で長年ストップしており、新たにあかおぎに持ち込み、相談に相談を重ね、追加パーツの取り付けや加工などを施し、ひとまず走れる状態となった。オーナーさん曰く「ここまでくるのに18年かかりました。ようやく走れるようになりました」とのことで、撮影会にも初参加となった。
車体はこれで完成ということではなく、リアショックにオーリンズ(もちろんブラックスプリング仕様)を投入予定だったりと、まだまだ各部のアップデート、ヨシムラKATANA1135R仕様へ近づけるとのことだった。
外装は大昔にリリースされていたジェットストリーム製モンキーMINI-KATANA50のカウル(8インチと10インチ用があった。シートカウルの長さが違かった)で、元々はアッパーカウルとタンクが一体型となっているが「アッパーとタンクが分かれていた方がよりカタナらしいよね?」ということでなかなかレアなアイテムだが、躊躇なくカット!! カットしたのに合わせタンク前方の下側を新たに製作。
タンクに入るヨシムラロゴはオーナー自らが自作し、ペイントを担当したB.Pナカヤマが整形した。ブラック1色の外装だが、ツヤなしとありで塗り分けることで、ヘッドライト部やタンクのロゴを強調させる見た目に。
フレームはOVERから発売されるOV-25フレームキットをベースとし、エンジンは武川製DOHCボアアップキット、乾式クラッチ(大昔に組んだので旧式タイプの見た目が今見るとGOOD)を組み込んだフルチューン仕様。スプロケット部にはワンオフのアルミキャッチタンクを装備。レーシーな見た目となっているのはドリームレボリューション製のアンダーカウルのおかげ。
ハンドルまわりはあかおぎが得意とするワンオフメーターパネルで武川製DNスピード、タコ、インジケーターをスッキリとまとめた。カウルを分割したことで新たにカウルステーも製作。ブレーキ・クラッチマスターには人気のゲイルスピード製をチョイスした。
あかおぎに入庫した時にはマフラーが装着されていない状態だったそうで、ヨシムラから発売されるGPマグナムを装着。純正はもちろん、チューニングエンジンの持つパワーをフルに発揮させる性能は流石のヨシムラ印!!
ホイールはOVERから発売されていたアルミ鍛造ホイールのGP-TENを装着(現在はモンキー125用のみリリース中)。Y字に削り出された10本スポークがマシンを一気にスポーティな見た目に。タイヤは見た目にエッジを効かせたかったということでダンロップのD307Aをチョイス。
10インチホイールに変更はされているが、このサイズ感はモンキーならでは。小さいのに迫力のある車体、ブラック単色なのに写真の撮りがいもある仕上がりには脱帽だ。