文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:赤松 孝
カワサキ「KLX230シェルパ」ライディングポジション・足つき性
シート高:845mm
ライダーの身長・体重:176cm・68kg

バネが柔らかく、跨がるとサスが沈む。足つきはシート高の数字より良い。体重70kgくらいの大人がタンデムするとリアが著しく下がるので、重積載は得意ではない。ハンドルはKLX230Sより低いが立ち姿勢でも無理はない。

カワサキ「KLX230シェルパ」スタイリング解説

17年前に生産終了したかつてのスーパーシェルパのコンセプトを現代に再現し、タフに遊べる道具感を強調。

KLXがベースだが、大きな張り出しのシュラウドは持たないデザイン。ストリートでの機動力を活かすため車体は極力スリムに仕上げられている。
カワサキ「KLX230シェルパ」各部装備・ディテール解説

ヘッドライトカウルは専用デザイン。ライト下には緊急時にバイクを引き上げるためのスタックパイプも備わる。ヘッドライトはLED。

ハンドルバーにはDID製のシェルパ専用品のテーパータイプを採用。衝撃吸収性と快適性に優れたアイテムだ。

液晶デジタルメーターは大きな表示で視認性に優れたもの。専用アプリを介してスマホとの連携も可能なコネクト機能も備える。

飛び石や木の枝などから手首を守るハンドガードを標準装備。高速走行時には風圧から両手を守ってくれ、快適性アップにも貢献。

エンジンはKLX230と共通の空冷SOHCシングル。最高出力は18PSだが、粘り強いパワー特性でオフロードも十分楽しめる。アルミスキッドプレートは標準装備。

タイヤは21インチ径のIRC製を標準装着。フロントブレーキはΦ265mm径のペータルディスクで、ABSは前後2チャンネル。

スイングアームはアルミ製でベースのKLX230Sと同じものを装備。リアのホイールトラベルは223mmとゆとりがある。

シート形状もスリムで、ポジションの自由度も高い。足つき性に優れるKLX230Sがベースなので、シート高は845mmに抑えられている
カワサキ「KLX230シェルパ」開発者インタビュー
カワサキ「KLX230シェルパ」開発者・松下 充 氏(開発リーダー)
「非日常」も楽しめるフレンドリーなモデル
KLX230 シェルパは、かつてのスーパーシェルパのコンセプトを最新の技術で現代に引き継いだトレッキングバイクです。ベースとなっているのは新型のKLX230Sで、メカニズムが同じなので基本的な走行性能は同等なのですが、シェルパの方はKLXとは装備を変えて、オフロードも楽しい「道具感」豊かなキャラクターに仕立てています。
乗り味も、ビギナーからベテランまで、幅広いスキルレベルのライダーが扱いやすいと感じていただけるよう、フレンドリーな性格に仕上げました。日常の街乗りも楽しいですが、ときには山の中にも入ってみようかな、という気にさせる「非日常」を楽しめるモデルに仕上がっています。ぜひ楽しんでください!
カワサキ「KLX230シェルパ」動画・写真
2025 KLX230 SHERPA ACTION VIDEO
www.youtube.com【世界初公開】Kawasakiが新車種を発表したメディア撮影会にかすみDが潜入取材!
www.youtube.comカワサキ「KLX230シェルパ」主なスペック・燃費・製造国・価格
全長×全幅×全高 | 2080×920×1150mm |
ホイールベース | 1365mm |
最低地上高 | 240mm |
シート高 | 845mm |
車両重量 | 134kg |
エンジン形式 | 空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 |
総排気量 | 232cc |
ボア×ストローク | 67.0×66.0mm |
圧縮比 | 9.4 |
最高出力 | 13kW(18PS)/8000rpm |
最大トルク | 19N・m(1.9kgf・m)/6400rpm |
燃料タンク容量 | 7.6L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.6° |
トレール量 | 96mm |
ブレーキ形式(前・後) | Φ265mmシングルディスク・Φ220mmシングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 2.75-21 45P・4.10-18 59P |
燃料消費率 WMTCモード値 | 34.7km/L(クラス2-1)1名乗車時 |
製造国 | インドネシア |
メーカー希望小売価格 | 63万8000円(消費税10%込) |
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:赤松 孝