文:丸山淳大/写真:関野 温/モデル:せんちゃん
※この記事は、月刊『オートバイ』2025年3月号に掲載したものを一部編集して公開しています。
4.プロが解説!リアスタンドの正しい使い方(中級)

リアスタンドの上げ下ろしは、プロメカニックでも2人で行うことが望ましい。ただ、一般ユーザーには常に身近に助手を頼める人がいるわけもなく、ほとんどの人が一人でスタンドを使っているはずだ。
そこでデイトナ リプレイスグループの川崎竜嗣さんにリアスタンドの正しい使い方やコツについて教えていただいた。最終的にはせんちゃんも一人でスタンドアップに成功! もはや自宅用のリアスタンド導入にも前のめりなのだ。

まずはフロントブレーキをかけて車体が前後に動かないようにする。リアスタンドアジャスタブルIIIはローラー付きなので、バイクの位置はほぼ変わらずスタンドアップできる。

次に車体に合わせてスタンドの高さと幅を調整する。高さの調整には5mmのヘックスと14mmのレンチが必要となり、幅の調整は工具を使わずに行うことができる。

幅は広すぎても✕。写真の角型スイングアームならば、L字のアタッチメントが適している。スタンドフックボルトを装備しているなら、U字のアタッチメントも使用可能だ。

片手で車体を起こしつつ、スタンドを持つ手に自分の体重をかけてリフトアップしていく。スタンドにかける力を緩めてしまうと、車体がサイドスタンド側に倒れてしまう。

ローラーによって上げ始めは軽い力で上がるが、最後上げきる瞬間にスタンド本体が地面に接地。ローラーが浮くのでスタンドが前後に動かず安定してスタンドアップできる。

剛性感の高さやスタンドを上げきる瞬間にローラーが浮く構造など、使いやすさが光るリアスタンド。せんちゃんは、最終的にビッグバイクまで一人でスタンドアップに成功した。
激推しギア

リアホイール脱着サポート
品番:44230
税込価格:1万3200円
スタンドと併用することでホイールの脱着が容易にできる
デイトナのスタンドアップに便利な工具類
左右のカラー、スイングアーム、キャリパーサポートの穴位置を一直線に合わせてアクスルシャフトを挿し込むという作業はホイール組み付け時の最大の難所。苦労した人も多いだろう。そんな時に便利なのが「リアホイール脱着サポート」だ。
スロープ形状の本体が塩梅の良い位置でホイールを下から支えてくれるので、両手がフリーに。作業に不慣れな人でもサクッとホイール脱着できてしまうのだ‼


ホイールを外す際にリアタイヤの前に置いて、付属のハンドルで手前に引っ張ってセット。ホイールは下から支えられている状態なので、アクスルもスムーズに抜き取れる。

リアホイール脱着サポートが外すときと同じ位置にあれば、ホイールを転がしてスロープを登らせ、あとはアクスルを挿し込むだけで完結。各部品の位置関係が揃っていればハンマーで叩き入れる必要もない。