“海外へ羽ばたくライダーを育てたい”という思いから、全日本モトクロス選手権IAライダーの⼩島庸平氏とダートフリークが手を組み、中部地方を中心としたキッズレース「44キッズクロス」を始動。同大会は2022年から始まり、今年で4年目を迎えました。
2025年シーズン開幕戦は2月23日、三重県にある鈴鹿ツインサーキットで行われました。当日の最高気温は6℃。前日の夜中から雪が降り積もり、一時は開催が危ぶまれましたが、当日はお昼休みに散水するほどのベストコンディションでレースが行われました。
今年は昨シーズンからクラス設定を改め、参加台数の少なかったリミテッド50クラスを廃止。ファースト65・110クラスと統合し、MOTO-E/ファースト50/スーパー50/ファースト65・110・リミテッド50/スーパー65/85・150/エンジョイクラスの全7つが行われました。さらに、昨年に引き続き上位クラスであるスーパー50/スーパー65/85・150クラスは年間チャンピオンシップの対象となり、シリーズチャンピオンを獲得をしたライダーは翌シーズン1年を通してダートフリークのサポートサービスを受けることができる特典が用意されています。
今年で4年目を迎えることもあり、年齢制限により昨シーズンで卒業したライダーや上のクラスにステップアップしたライダーが多く見られました。さらに新たに出場する顔ぶれも目立ち、新シーズンの開幕戦で誰が頭角を表すのかに注目が集まりました。
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篠田、小田、高取、トップ3が実力を示す。MOTO-Eクラス
MOTO-Eクラスは開催初年度から丹羽群青が3年連続でチャンピオンを獲得。群を抜いた速さで他を圧倒していました。しかし2024年を持って丹羽が卒業し、今シーズンは王者不在の1年となります。誰が次のチャンピオンに輝くのか。今回はその勢力図が見えた一戦になりました。
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ヒート1、#12篠田昇冴がスタートで前に出るとそのままトップを走行します。篠田は2024年をランキング3位で終え、最終戦ではホールショットを獲った後、丹羽を抑えてトップ争いを展開するなど、実力を伸ばしているライダー。この開幕戦に向けても優勝を目指して練習やマシンセッティングを行ってきたようで、序盤から一気に後方を引き離します。2番手には#16高取かなとがついてトップを追いかけていきますが、その差は開き、両者単独でゴールを果たします。
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一方、怒涛の追い上げを見せたのが#52小田楷葦です。小田は序盤6番手につけますが、レース中盤で5番手に上がると、その後も勢いを落とさず3番手にまで順位を上げてフィニッシュ。ベストラップタイムを見ると優勝した篠田とは約0.5秒差で、そのスピードと追い上げる粘り強さを示しました。なお、小田が乗るTORROTはスーパーモタード仕様で、クラス内で唯一スリックタイヤを履いて挑んでいました。タイヤの抵抗を少なくすることでストレート走行時のスピードを上げるためだそうで、マシンを乗りこなすライディングテクニックも生かされたレースとなりました。
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ヒート2も篠田が好スタートを決めトップを快走します。続いて小田と高取かなとが追いかけますがトップ3台の差は拡大し、そのままの順位でチェッカー。ヒート1と同様、篠田、小田、高取かなとが表彰台を占めました。中でも篠田は頭一つ分抜きん出る速さで、今後もMOTO-Eクラスを引っ張っていくライダーとなりそうです。
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小島庸平のワンポイント・コメント!
「今年は新しいライダーが参加したり、TORROTに乗るライダーも増えたりと出場するメンバーが変わりました。そんな中トップを走っていた篠田選手は、何か目覚めたような走りをしていましたね。特に”勝ちたい!”という気持ちが走りに表れていました。そういう気持ちを持って優勝できたことはすごく自信につながるものだと思います」