文・写真:西野鉄兵
▶▶▶写真はこちら|ヤマハ「Fazzio(ファツィオ)」全体・各部(23枚)
ヤマハ「ファツィオ」撮影レポート

YAMAHA
Fazzio
市販予定車
発売予定時期:2025年秋以降
価格未定
ハイブリッドエンジン、スマートキー、アイドリングストップ機能を搭載、収納・積載性も魅力
大阪モーターサイクルショー2025でサプライズ公開された「Fazzio」。読み方に悩む名称だが、カタカナ表記はいまのところ“ファツィオ”となるようだ。

コンセプトモデルではなく市販予定車として登場し、発売予定時期は2025年秋以降だと発表された。
日本では馴染みのない車名だが、すでに海外では実績を積んでおり、タイやフィリピン、インドネシアなどで現行モデルとして販売中だ。
▲こちらはインドネシアの「Fazzio Hybrid Neo」。価格は237万5000インドネシア ルピア。日本円に換算すると約21万4500円(2025年3月22日現在)。
www.yamaha-motor.co.id国内モデルの詳細は未発表のため、例としてインドネシア仕様車のスペックを見ると、排気量は124.86cc。海外モデルで採用されている空冷単気筒のブルーコアハイブリッドエンジンを搭載している。最高出力は6.2kW(約8.4PS)/6500rpmで、最大トルクは10.6Nm/4500rpm。どのような加速性能なのか気になるところ。


スタイリングは楕円形のヘッドライトやテールランプ、ウインカーが個性を放ち、可愛らしい印象。シートはグラブバー付きで、2人乗りがしやすそう。フットボードはフラット仕様、コンビニフックが前後2カ所に備わっており、日常生活で活躍することは間違いない。

シート高は750mmで日本仕様も同じならば、ヤマハの現行原付二種スクーターではジョグ125に次いで低い仕様となる。ホイール径は前後12インチ。ブレーキ形式はフロントはディスクで、リアはドラム。






キーはスマートキーシステムを採用。展示車にはアイドリングストップ機構のスイッチも備わっていた。メーターはLCDタイプで、海外仕様車はスマートフォンとの連携機能も備えているようだ。フロントポケットは、右にボトル類を入れるのに便利なオープンタイプ、左にフタつきのものを配備。この中には電源ソケットが備わっている模様。

ヤマハはモーターサイクルショー2025で展示するのあたり、イラストパネルも用意した。国内の人気イラストレーター・utuさんによる作品だ。その絵を見ると、おしゃれな女性にもアピールしたいということが伝わってくる。
このスタイリングとライトブルーのカラーを見て、50ccスクーターのビーノを思い浮かべた人も多いのではないだろうか。原付一種の新たな排ガス規制は2025年11月から適用され、その後は原付二種クラスのモデルをベースとした“新原付”が展開される見込みだ。

このファツィオは、原付二種のニューモデルとしてだけでなく、今後の原付一種市場を見据えての国内導入なのか? 詳細未発表のため私の推測でしかないが、ヤマハがファツィオにかけている期待は大きいと思われる。