▶▶▶写真はこちら|ヤマハ「XSR900プロトタイプII アドベンチャー」
文・写真:西野鉄兵
ヤマハが提案するXSR900の次のカタチ? 旅バイク仕様の詳細未発表カスタム
2015年のEICMA(ミラノショー)で発表され、2016年から国内で販売されているヤマハ「XSR900」。ネオレトロというカテゴリーで登場した3気筒スポーツは、発売されるやいなやカスタムパーツが各社から続々と登場した。
それはモデルチェンジを経ても変わらず、いまではカスタムすることがXSR900の大きな醍醐味になっているのは間違いないだろう。
ヤマハとワイズギアもこれまで幾度となくカスタムモデルを発表し、さまざまなアクセサリーを展開してきた。XSRのカスタムカルチャーが未成熟だったら、2024年に発売されたXSR900GPも登場していなかったかもしれない。

YAMAHA
XSR900 ABS 日本限定カラー
受注期間限定モデル
発売日:2025年4月14日(月)
税込価格:135万3000円
さて、ヤマハは大阪モーターサイクルショー2025の直前に、マイナーチェンジした「XSR900」の2025年モデルを発表していた。2025年モデルは近年では珍しい日本限定カラーを設定し、話題となっている。個性的な配色の同車は、すでにカスタムバイクのような仕上がりだ。もちろん大阪モーターサイクルショーにも展示された。
そして、その隣にはまたしても見たことのないXSR900が登場した。
「XSR900 PrototypeII Adventure」と、ナンバープレート部分に記されただけで、装着パーツの情報などは一切ない。

YAMAHA
XSR900 PrototypeII Adventure
大阪モーターサイクルショー2025 展示車両
メーターバイザーやヘッドライトガード、エンジンガード、フォグランプ、片側にサドルバッグを装備し、旅するバイクの出で立ちに。各所にあしらわれたブラウンのレザーがしゃれたアクセントになっている。





解説員の方にこのバイクに関して尋ねたところ、「XSR900の可能性をみなさまに感じていただければ……」とそれだけで、やはり詳細については教えてくれなかった。
少し似たモデルとして、海外では「XSR700レガシー」というスクランブラーテイストのXSR700が展開されている。
XSR900はサーキット志向のGPが登場して間もないが、続いてヤマハはツーリングに特化した旅志向のニーズを探るつもりなのだろうか。

私が少し空いた時間帯に撮影を行なっていたら、「このXSR何ですか? 出るんですか?」と尋ねてきた人がいた。装いからしてツーリングが好きそうだったので「まったく分からないんですが、これで旅したら楽しそうですよね」と返すと「ええ。もう少しリアシートまわりを荷物積みやすい感じに変えたい気がしますけど」とその人は答えた。
旅を楽しむためのプロトタイプXSR900は、早くもツーリングライダーの興味をひきつけているようだ。
