モーターサイクル事業とロボット事業を持つ川崎重工グループだからこそできる新感覚オフロードモビリティが大阪・関西万博で披露される。2輪、4輪などには囚われない、4脚による走破性や安定性、操る楽しさを、力強い猛獣のようなボリューム感と、どこかオートバイをイメージさせるような愛らしいスタイリングに詰め込んだ全く新しいモビリティの提案だ。

「移動本能」をテーマに生み出された未来のカワサキ、2050年を想定した野山を駆ける動物のような新しいモビリティ

画像1: 「移動本能」をテーマに生み出された未来のカワサキ、2050年を想定した野山を駆ける動物のような新しいモビリティ

川崎重工グループが今回の「大阪・関西万博」出展に辺り、人には「移動することによって幸せを感じる」という仕組みが遺伝子レベルで組み込まれていることを基に、「移動本能」という展示テーマを設定。想定した未来は2050年、高層ビル群に囲まれている街ではなく、自然に囲まれ澄んだ空気を味わえる壮大なフィールド。ひとの移動本能を解き放つ空間をイメージしてコンセプトモデルの「CORLEO」は生み出された。

画像: CORLEO コルレオ ロボティクスがもたらす4脚の悪路走行性能に加え、モーターサイクルで培った操縦性と安定性を併せ持つ。操る楽しみを大切にしながらも、マシンが常にライダーの挙動を感知し、人馬一体の安心感を実現している。2人乗りも想定したサイズ感で、ハンドルは手綱のようなデザインで、ステップの名称は「あぶみ」。乗馬をイメージさせる構成になっている。

CORLEO コルレオ

ロボティクスがもたらす4脚の悪路走行性能に加え、モーターサイクルで培った操縦性と安定性を併せ持つ。操る楽しみを大切にしながらも、マシンが常にライダーの挙動を感知し、人馬一体の安心感を実現している。2人乗りも想定したサイズ感で、ハンドルは手綱のようなデザインで、ステップの名称は「あぶみ」。乗馬をイメージさせる構成になっている。

画像2: 「移動本能」をテーマに生み出された未来のカワサキ、2050年を想定した野山を駆ける動物のような新しいモビリティ
画像3: 「移動本能」をテーマに生み出された未来のカワサキ、2050年を想定した野山を駆ける動物のような新しいモビリティ
画像4: 「移動本能」をテーマに生み出された未来のカワサキ、2050年を想定した野山を駆ける動物のような新しいモビリティ

ライダーが思わず夢を見てしまう、ターボ付き2ストローク150cc水素エンジンを搭載

躍動感のあるデザインに注目されがちだが、我々ライダーにとって気になるのは搭載されているエンジンだろう。なんと、CORLEOにはターボ付き2ストローク150cc水素エンジンが搭載される。

画像: 画像のように前脚部には水素エンジンを搭載し、後脚部に水素キャニスターを貯める構造となっている。

画像のように前脚部には水素エンジンを搭載し、後脚部に水素キャニスターを貯める構造となっている。

水素エンジンであれば排出されるのは主に水のみで、二酸化炭素がほとんど排出されないうえ、コンパクトで軽量化も可能、高効率な2ストロークエンジンを採用することのメリットは大きいようだ。

画像1: ライダーが思わず夢を見てしまう、ターボ付き2ストローク150cc水素エンジンを搭載

CORLEOの操縦性と安定性はモーターサイクルで培った技術が活かされ、脚部はスイングアーム。後脚部は前脚部とは別に縦にスイングすることで、歩行時や走行時の衝撃を吸収し、段差を登る際にはライダーが見上げる姿勢にならず、進行方向の地形状況を確認しやすい姿勢を保つことができる。

画像2: ライダーが思わず夢を見てしまう、ターボ付き2ストローク150cc水素エンジンを搭載

また、ライディングシステムは、ライダーがステップとハンドル部分で検知する重心移動によってマシンを操作。夜間は路面に進路を示すマーカーを照射し、最適なライディングをサポートする。

画像: ハンドル前部の縦長モニターでは車体状況、周辺状況など、情報を集約して、ライダーをサポートする。

ハンドル前部の縦長モニターでは車体状況、周辺状況など、情報を集約して、ライダーをサポートする。

画像: 手綱のようなイメージのハンドル。乗馬をイメージしたポジションだ。

手綱のようなイメージのハンドル。乗馬をイメージしたポジションだ。

画像: あぶみ(ステップ)はコンフォートモードとスポーツモードで変形。スポーツモードはあぶみの位置が高くなり、競馬の騎手のようなポジションになる。

あぶみ(ステップ)はコンフォートモードとスポーツモードで変形。スポーツモードはあぶみの位置が高くなり、競馬の騎手のようなポジションになる。

画像: 夜間は前方の路面に進路を示すマーカーを照射することで、これにより、道なき自然の中であっても最適なライディングをサポートすることができる。

夜間は前方の路面に進路を示すマーカーを照射することで、これにより、道なき自然の中であっても最適なライディングをサポートすることができる。

川崎重工業株式会社
執行役員 総務本部長 兼コーポレートコミュニケーション総括部長
鳥居 敬さん

画像: 川崎重工業株式会社 執行役員 総務本部長 兼コーポレートコミュニケーション総括部長 鳥居 敬さん

「今までにないスタイルモーターサイクルとロボティクスの融合により生み出された、全く新しいカテゴリーのモビリティとなります。オフロードモビリティの概念を覆し、まさに道なき道を安全に大自然の中を駆け抜けていく。モーターサイクルの操作感覚は大切にしながら、アクセルやステアリングによる操作をするものではございません。ライダーの荷重変化を検知する装置があぶみとハンドルで、ライダーは自分の重心移動によって、走り、曲がり、止まります。パワーの源はモーターサイクルのエンジンをベースとしたターボ付きの2ストローク150cc水素エンジンで、環境に優しい自然と調和した乗り物になっています」

画像: 2022年、富士山を1日で4度登る「Mt.FUJI ONE STROKE」に挑戦し、ギネスの世界記録を樹立したプロ山岳ランナーの上田瑠偉さんがCORLEOのイメージモデルとして登壇。

2022年、富士山を1日で4度登る「Mt.FUJI ONE STROKE」に挑戦し、ギネスの世界記録を樹立したプロ山岳ランナーの上田瑠偉さんがCORLEOのイメージモデルとして登壇。

デザイン担当
株式会社ケイテック 3Dデジタル技術統括室 技術開発部 プロシニア
福本 圭志さん

画像: 福本 圭志 元・川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニー技術本部デザイン部部長。大型スポーツバイクのデザインを数多く手掛け、モーターサイクルの視点からアプローチしてCORLEOをデザインした。代表モデルはZX-9RやXanthus(ザンザス)など。

福本 圭志
元・川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニー技術本部デザイン部部長。大型スポーツバイクのデザインを数多く手掛け、モーターサイクルの視点からアプローチしてCORLEOをデザインした。代表モデルはZX-9RやXanthus(ザンザス)など。

「人間が跨るという点のノウハウについてはカワサキは全部持っているので、これをタイヤを四脚に置き換えて、僕の中で人間乗るものとして成立するデザインを探っていきました。当初は速いものとしてチーターなどをイメージしていましたが、最終的には、脚を太く、速さよりも強さ、ライオンのような力強さがカワサキのテイストに合うとデザインを進めていきました。基本的には既視感をできるだけ排除しながら、モーターサイクルではよく見られるインレットアウトレットなどは機能をしっかりと表現できるように、実際に水素を入れることを想定させるところにギミックは配置されています。動物ロボットとしてデザインしていくと、どうしても怖くなっていくんです、獰猛な感じとか。カワサキとしては怖い顔が結構好きなんですけど(笑)、お子さん含め、親しみを持ってもらうには怖く見えないようにしつつ、ツリ目のようなカワサキらしいシャープな顔つきもほんの少し取り入れました。乗車姿勢は当初、テストライダーをつかってデザインしようと思っていたんですけど、そうするとバイクになってしまうので、神戸大学の馬術部の人たちに協力してもらい、乗馬の視点から評価シートを作り、それを参考に完成させたので、バイクとは違う姿勢が出来上がっています」

画像: Kawasakiが提案する未来のパーソナルモビリティ「CORLEO」 www.youtube.com

Kawasakiが提案する未来のパーソナルモビリティ「CORLEO」

www.youtube.com

大阪・関西万博の会場では、この実物大のCORLEOモックアップが上下に動き、複数のポーズを取る様子を見ることができる。その他、カワサキが考える未来の公共交通システム「ALICE SYSTEM」の中心となるALICE Cabinが接続する瞬間を切り取ったALICE Railも展示される。

レポート:松下尚司

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