元祖レプリカでもあるGSX-R400シリーズの究極形
4スト400㏄レーサーレプリカの先駆けとして1984年に登場したGSX‐Rは、途中車名をGSX‐R400/Rと変えながら、1986年以降は矢継ぎ早に新技術を投入して毎年モデルチェンジを繰り返した。この異常とも思える状況は、当時の400㏄クラスの注目度の高さやレースシーンの盛り上がりを感じさせるが、その進化の頂点となったのが1990年に姿を表したGSX‐R400R[GK76A]だ。
これまでもサーキットに直結していたGSX‐R400だが、このGK76Aはよりレース志向を強めるため、1989年の全日本ロードレースでTT‐F1、TT‐F3のダブルタイトルを獲得したダグ・ポーレンの駆っていたGSX‐R750/GSX‐R400Rのノウハウをダイレクトに注入。
エンジンは完全新設計の新型で、パワーアップだけでなく大幅な軽量化も達成。フレームはTT-F1仕様のGSX‐R750と同じレイアウトを持つアルミダブルクレードルフレームとされ、フロントフォークも倒立タイプを初採用。カウルのデザインもスラントノーズの新デザインで、耐久レーサームード満点の仕上がり。
クロスミッションや強化クラッチ、ホイールのクイックリリースなどを装備したレース用ベースモデルのSPも設定。そして1999年までモデルチェンジされることなく生産終了、GSX‐R400シリーズの最後を飾るモデルとなった。
DETAIL
SPECIFICATIONS
エンジン型式 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 398㏄
内径╳行程 56.0╳40.4㎜
圧縮比 12.0
最高出力 59PS/12500rpm
最大トルク 4.0㎏-m/10000rpm
燃料供給方式 キャブレター[BDST32]
変速機型式 常時噛み合い式6速リターン
全長 1995㎜
全幅 710㎜
全高 1060㎜
軸間距離 1375㎜
乾燥重量 167㎏
キャスター/トレール 25°/94㎜
燃料タンク容量 16L
タイヤサイズ(前) 120/60R17
タイヤサイズ(後) 150/60R17
当時価格 73万9000円