ZZRの血統を受け継ぐ正統派ミドルスポーツツアラー
メガスポーツの元祖ともいえる初代ZZR1100がデビューした1990年、1100のコンセプトを400㏄クラスに持ち込んだミドルサイズのスポーツツアラーとして同時にデビューしたのがZZR400だ。
このZZR400、カワサキがZ400FXやGPZ400Rなど、過去の400㏄モデルの開発で多用してきた500〜600㏄モデルの排気量縮小という形で開発されていて、ベースとなったのは輸出モデルのZZR600だった。
そのため400㏄クラスとしてはやや大柄な車格となっているが、その代わり安定感の高さや防風効果の高いカウルなどによって、スポーツツアラーに求められる快適さは上位モデルのまま。
ボア・ストロークを変更して400㏄化された専用設計のエンジンながらも、最高出力58PSという力強いパワーによる必要充分な動力性能も備えていて、400㏄らしからぬ扱いやすく快適なスポーツツアラーとなっている。
デビュー後、1993年に馬力自主規制の変更によるエンジンの改良と、ZZR1100と同じくツインラムエアシステムを採用するモデルチェンジを受ける。
さらに毎年のように完成度を高めた結果、根強い支持を集めるようになる。最終的には2007年まで17年あまり販売されるロングセラーとなり、多くのライダーから愛される存在になった。
DETAIL
SPECIFICATIONS
エンジン型式 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 398㏄
内径╳行程 57.5╳38.5㎜
圧縮比 11.2
最高出力 53PS/11000rpm
最大トルク 3.8㎏-m/9000rpm
燃料供給方式 キャブレター[CVKD30]
変速機型式 常時噛み合い式6速リターン
全長 2070㎜
全幅 695㎜
全高 1175㎜
軸間距離 1430㎜
乾燥重量 195㎏
キャスター/トレール NA
燃料タンク容量 14L
タイヤサイズ(前) 120/60R17
タイヤサイズ(後) 160/60R17
当時価格 65万9000円