第3世代のDCTとWウイッシュボーンサス搭載!
HONDAツアラーのフラッグシップ、GL1800ゴールドウイングがフルモデルチェンジした。ユニカム4バルブヘッドの1.8リッター水冷4スト・フラット6(水平対向6気筒)エンジンを抱える、なんて言うと、ものすごいモンスターに聞こえるけれど、乗ってみると、その扱いやすさと素直な操縦性に誰もがビックリ仰天! というモデルなのだ。
ホンダ・マジックとも言えるこのビッグツアラー、どこが変わったかと言うと、まず目に付くのがFフォーク。そう、ボトムケースに相当する部分がパイプじゃなくて、なんとブレードで出来てる。これは見た目にも超新鮮だ。
ショックユニットは、ヘッドパイプ後部に上下2本のアームを介してマウントされている。そう、これはクルマのハイグレードなスポーツカーで使われるWウイッシュボーンそのものなのだ。このため新ゴールドウイングは、フロント部がスラッとして、とてもスッキリして見える。
エンジンにはシリーズ初の大幅な軽量化も行なわれた。トランスミッションはマニュアル6速と、今度で第3世代になるというDCT(これは7速!)の2つを選ぶことが出来るのだけれど、マニュアルミッション車で6・2kg(!)、DCT車でも3・8kg(!)も軽くなったというから、これもビックリものだ。
だからというわけではないのが、車体は少しだけ小さくなっている。フロントカバーからシリンダーヘッド後端までは29mmの短縮だ。エンジンは燃焼効率の追求に加えて、アイドリングストップ機構も採用。60km/hの定置燃費で言うと22%も向上している。
第3世代DCT搭載車ではツーリング、スポーツ、雨天、エコノミーの、全部で4つのモードが選べるのだけれど、驚くなかれ、これに合わせてサスペンションのイニシャルも、最適な堅さに自動調整されるというのだ。
実用性と使い勝手が高いレベルでアップされたこのモデル、ホンダの新しいフラッグシップツアラーは、盤石の体制に入ったと言えそうである。
(写真/柴田直行 文/船山オサム)