トラッカーカスタムブームの起源はFTR(フラットトラックレーサー)!

こんにちは、ヒョンなことから憧れのHonda FTR250のオーナーになりました、編集部の山口です。
30年以上も前の86年式の立派な旧車であるFTR250は、なかなか珍しいセルスターター仕様のどノーマル仕上げとなっているマニアックな1台です。現在、90年代後半から炸裂したトラッカーブームにより、良質な車両を探し当てるのはなかなか困難となっております。ま、ある意味遅れて、1人トラッカーブームにノってみた! 状態です。
そして私、唐突に始まったフラットオーバル生活でグルグル目を回しております。
というのも「せっかく買ったんだから!」と、知り合いに誘われて、埼玉県川越にあるオフロードビレッジさん常設のフラットオーバルコースで、FTR(フラットトラックレーサー)本来の遊び方を満喫しております! ……満喫とは言ってみたものの、おっかなびっくりダラダラ脂汗流しながらグルグル回っているだけですが……。

画像: 1986年製 Honda FTR250 ホンダがフラットトラックレースの本場アメリカで大躍進を遂げていた80年代に、その培われた技術とエッセンスを盛り込み誕生したのだ。ストリートに降臨した、リアルFTR(フラットトラックレーサー)レプリカといえますね! ちなみに、キックスターター仕様はマフラーエンドがメッキではなく、ブラック塗装仕上げとなります。

1986年製 Honda FTR250 ホンダがフラットトラックレースの本場アメリカで大躍進を遂げていた80年代に、その培われた技術とエッセンスを盛り込み誕生したのだ。ストリートに降臨した、リアルFTR(フラットトラックレーサー)レプリカといえますね! ちなみに、キックスターター仕様はマフラーエンドがメッキではなく、ブラック塗装仕上げとなります。 

FTRならではの車体構成、さらに目を引く……

FT、オフロードモデルともロードモデルとも異なる車体構成(足まわりや姿勢等々)で、独自のスタイリングといえるでしょう。また、注目して欲しいのが、ずばりタイヤです! オフロードタイヤばりにブロックが山盛りではなく、ちょうどストリートモデルとの間の子といったブロック高で、しかも左旋回のみのフラットオーバルコース対応のアシンメトリーパターンが採用されております。

画像: FTRならではの車体構成、さらに目を引く……

リア用です! 

画像: フロント用です! リア用に比べ、ブロックが小ぶりです。しかし、前後サイズを供用するバイクもあります。

フロント用です! リア用に比べ、ブロックが小ぶりです。しかし、前後サイズを供用するバイクもあります。

激ロングセラーモデルのDUNLOP K180

ちなみに、FTR250が発売されていた80年代当時、出荷標準タイヤとして装備されていたのがDUNLOP K180なのだ。もちろん、パターンは継承してはいるものの、材質や製造行程等々は進化を遂げていることでしょう! ただのクラシカルなタイヤではなく、土の上での走行も見据え仕上がった形状なんでしょうね。
じつは、このFTR250には強か時間の経っている(10年レベルではないな?)、一応は溝がしっかり残っているK180が前後とも装備されていました。「固められた土のフラットオーバルコースを走行して、滑らせてナンボなら、グリップ力が失われた古いタイヤなら好都合でしょ!」と、軽々にコースに漕ぎ出したものです……。遠い目。 

画像: 土の上でもコンパウンド、つまりグリップ力がキモになります!

土の上でもコンパウンド、つまりグリップ力がキモになります!

山があるブロックタイヤであっても、古タイヤではノーグリッピー!

寿命を越えたノーフレッシュなタイヤは、舗装路同様に滑るだけで推進力を生まず、ただただ恐怖でしかありませんでした。なので、ヘルシーにFTRライフを送りたいのであれば、前後とも新鮮なDUNLOP K180に交換です! 
単純に「滑れば良い」ではなく、程良くグリップ力がある環境の中、意図して滑らせる事(慣性を利用したり、パワーを掛けたり)が出来てこそ、初めてコントロールしている感じに浸れるというものでしょう。もちろん、土の上ですので、舗装路の様なガッチリとしたグリップ力はなく、常に滑ってはいるものの、乾いていたり濡れてたり程良く湿っていたりと、様々な路面
状況を把握しやすいというのがこの上なく幸せです! ハッピーFTRライフです。

画像: FTR初心者の私も、グイグイその気させてくれるK180に感謝感謝!

FTR初心者の私も、グイグイその気させてくれるK180に感謝感謝! 

2時間弱、フラットオーバルコースを走行してみて

画像: フロントの左ショルダー

フロントの左ショルダー

画像: リアの左ショルダー

リアの左ショルダー

コーナー中のハンドル操作は、常に逆ハンを切っているのではなく、意外にも軌道修正のためにインに切っている事があるんだな〜、と気がつきました。という影響かどうかは定かではないのですが、パワーを掛けてしかも積極的に滑らせるリアタイヤの方が荒れが少なかったです。単に攻め切れてないのでしょうが……。ただ、フロントはショルダーまで舗装路をウッスラ攻めた様な、溶けている感じになってました。
かなり意外。というのも、オフロードタイヤの様にブロックの角が丸くなっていく(その内なるのでしょうが)と思っていたら、舗装路寄りの溶け荒れ具合でした。これは、形状による引っ掛けグリップではなく、コンパウンドによるグリップ力が発揮されていたのではないかと思ったりします。土の上なのに、不思議ですね〜、奥が深いですね〜。フレッシュグリップ、だ〜い好き!

画像: 忘れてならないのは、ストリート用タイヤでもあるんだよ!

忘れてならないのは、ストリート用タイヤでもあるんだよ!

ストリートで個性爆発!

そうなんですDUNLOP K180は、レース用タイヤに非ずなのです! むしろストリート用といっても過言ではないでしょう。トラッカースタイルやFTRレプリカスタイルといったキャラクターを主張し加速させるためにも、欠かせないアイテムといえるでしょう。
インパクトある独特のブロックパターンにも関わらず、ゴロゴロとしたロードノイズは極めて少なく、長距離走行でもストレスになることはないでしょう。また、ライフも考慮されたコンパウンドとなるので、ストリートユースオンリーのユーザーでも安心してドシドシ走りまくれますね! 
と〜ぜん、軽量車体をブレイクさせる事ないグリップ力は、舗装路でも光ります。やはりK180は、FTRに相性バッチリだということを知りました! 

取材協力:DUNLOP

取材協力:SP忠男 浅草店

「最高だね!」の、目玉印の忠さんこと鈴木忠男さんのショップ! オリジナルマフラーの販売から、タイヤ交換に修理等々、心強いショップです!

取材協力:FarEastVintageHotshoeSeries

モーターカルチャーから刺激的なライフワークに至るまで、独自の目線で展開しているWebサイト「LAWRENCE」にて、毎週金曜日に激アツのフラットトラック界隈事情のレポートを寄稿し、日本で最も刺激的なダートトラックレースシリーズ『FEVHOTS: Far East Vintage Hotshoe Series』を主宰。

撮影:柴田直行/岩瀬孝昌 文/山口銀次郎

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