幾多の名車・ヴィンテージが生まれた昭和と
技術革新でオートバイが急速に進化を遂げた平成。
しかし、もうすぐ新元号。新しい時代に突入する前に
歴史に残る名車烈伝をお送りします。
いつまでも忘れない、今でも乗りたい珠玉の名車たち。

徹底したシミュレーションが生んだ300㎞/hの世界

20世紀も終わりに近づき、21世紀の幕開けが迫ろうとしても、バイクの世界で「300㎞/h」はまだ未知の世界に近かった。誰もが到達できるものではなく、その速度域に挑戦すること自体が危険で無謀な冒険だったし、当時はそんな性能をたやすく出せるマシンなどなかった。GSX1300R・ハヤブサは、そんな「300㎞/h」を出すことを明確に目標として生まれた初のモデルだった。

画像: 平成の名車、トップバッターを飾るのはやはりこの“怪物”初代ハヤブサだろう。量産市販車で初の最高速300㎞/hの大台を突破した、最強最速のメガスポーツ。空力を最優先したその異形のフォルムともども、インパクト十分な、歴史に残る1台だ!

平成の名車、トップバッターを飾るのはやはりこの“怪物”初代ハヤブサだろう。量産市販車で初の最高速300㎞/hの大台を突破した、最強最速のメガスポーツ。空力を最優先したその異形のフォルムともども、インパクト十分な、歴史に残る1台だ!

量産車である以上、無謀な冒険など許されるはずはない。スズキが目指したのは「誰もが超高速域を安心して走れること」。そこで、300㎞/hを出すための「必要条件」を導き出すためのシミュレーションが徹底して行われ、300㎞/hを出すために必要な空力特性とパワーが算出されたのである。

こうして生まれたハヤブサのフォルムは、ライダーが伏せたときに人車一体となる、ユニークな流面形。当時としてはあまりに斬新で、衝撃的だったため、発表当初は賛否両論あったが、スズキは全くブレなかった。

「認められれば、このカタチが隼の個性になり、武器になる」

こうして初代ハヤブサは、のべ8年にわたり生産が続くロングセラーに育つのである。

SPECIFICATION
全長×全幅×全高 2140×740×1155㎜
ホイールベース 1480㎜
シート高 805㎜
車両重量 217㎏
エンジン形式 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1298㏄
ボア×ストローク 81×63㎜
圧縮比 11.0
最高出力 175PS/9800rpm
最大トルク 14.1㎏-m/7000rpm
燃料供給方式 FI
燃料タンク容量 21L
キャスター角/トレール 24.2度/98㎜
変速機形式 6速リターン
ブレーキ形式 前・後 φ320㎜ダブルディスク・φ240㎜ディスク
タイヤサイズ 前・後 120/70ZR17・190/50ZR17

PHOTO:小見哲彦

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