80年代中盤からのオフロードブームの勢いもあって、90年代のオフ車はコンペモデル同様の本格的なモデルからフレンドリーなモデルまで充実したラインアップがあった。今となっては見ることが少なくなった90年代オフロードバイクをピックアップ!
初心者からベテランまでが納得できるラインアップ
80年代といえばレーサーレプリカブームだということが頭に浮かぶ人も多いことだろう。確かに、バイク市場の割合で考えれば、間違いなくそこがメインなのであるが、実はそれだけでなく80年代は日本にとって特別な10年間。
バイクそのものがブームで、多種多様の流行りが生まれた時でもある。
そんなブームの一つに「林道ブーム」があった。
走破性の高いホンダXL250SやカワサキKL250に加え、85年「二輪二足」のコンセプトでセローが登場し、週末は山にバイクが押し寄せることになったのだ。
そんな90年代に活躍したオフロードバイク達を振り返ってみたい。
1991/4 HONDA XLディグリー
セローに対抗するフレンドリーモデルとして登場したディグリー。足つき性の良さと119㎏の車体でビギナーにも好評だったオフロードモデル。エンジンはAX-1ベースでNSシリンダーを採用した水冷DOHC4バルブで、セルスターターを装備。
1991/1 YAMAHA DT200WR
DT200Rの後継車。競技用モデルをベースに開発し、フレームはYZベース、Fフォークは倒立、Rサスはセッティングが可能だ。
1992/5 SUZUKI RMX250S
競技用・RMX250をベースに、保安部品などを装着。排気デバイス・AETCⅡやデジタルCDI点火などの採用で、公道使用も重視。
1991/3 KAWASAKI KDX250SR
競技専用モデルKDX250Rベースのデュアルパーパスマシン。ギアレシオは公道走行のためにワイドレシオな設定。
1992/11 SUZUKI ジェベル250
DR250Sをベースに、キャリアや正立フォーク、エンジン特性を扱いやすさ重視に変更し、ツーリングへの適正を高めた。
1995/3 YAMAHA TT250Rレイド
TT250Rのツーリングバージョン。フライホイールマス増量、フォークオフセット変更。メーターへの時計追加などを施した。
1993/2 KAWASAKI KLX250SR
カワサキの新世代4ストオフローダーとして登場。圧側減衰を16段階に調整可能な倒立フロントフォークを採用する。
1993/6 YAMAHA セロー225W
初心者からベテランまで支持の高いセローのリアブレーキをディスク化し、リザーバー付きリアショックも装備した上級モデル。
1997/2 KAWASAKI スーパーシェルパ
エンジンはKLX250用水冷シングルをベースに空冷化。ダウンとアップでフェンダーが選べ、1速ギアはスーパーローだ。
1995/2 HANDA XRバハ
XR250デュアルヘッドライトバージョンのバハ。ヘッドライトの大径化、燃料タンクは14L化され、よりツーリング向けに。
1996/12 HONDA CRM250AR
CRM250Rをベースに、自己着火を効果的に利用したAR燃焼エンジンを新採用、2スト排ガスの浄化と大幅な燃費向上を実現。
1997/1 YAMAHA ランツァ
DT125Rをベースに排気量は224㏄まで拡大され、最高出力は250㏄フルサイズと同等の40PSを発揮。セルスターターを持ちながら車重は114㎏に抑えられ、加速の鋭さはDT200WRに匹敵した。
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