240km/h以上の最高速や、ゼロヨン加速10.976秒といった驚異の動力性能データにより世界最速の座についた名車。
カワサキ初となるサイドカムチェーン方式の水冷エンジンは115PSを発揮。
ニンジャのペットネームで親しまれ、その力強さでスポーツ車ユーザーの憧れとなった。
スーパーバイクレースのベースとしてサーキットでの速さを追求して開発され、スーパーバイク世界選手権や鈴鹿8耐など、多くのレースで活躍しているZX-10R。
2015年モデルは前年モデルからメカニズムの改良はなく、カラーリングのみが変更されている。
幅広い回転域で力強い636cc水冷直4エンジンと、シャープなハンドリングを実現するフレーム&サスペンション、3モードKTRCやパワーモードセレクション・KIBSによって、あらゆるステージで鋭い走りを楽しめるミドルスーパースポーツ。
現在の250スポーツブームを作った立役者的モデル
大型二輪免許が教習所で取得可能になりライダーの大排気量志向が強まったことや、排ガス規制の強化で生産を終了したモデルが増えたことなど、さまざまな要因が重なって、00年代中頃には250ccクラスのロードスポーツは冬の時代を迎えた。
そんな中でカワサキは、08年に国内向けの250ccロードスポーツとしては久々の完全なニューモデル、ニンジャ250Rをデビューさせる。このニンジャ250R、80〜90年代のレプリカブームの時には珍しくなかった、フルカウルのスーパースポーツスタイルを250ccクラスに復活。
エンジンもZZR250用の水冷並列2気筒をベースに全面的な改良を加えたもので、高回転までシャープに吹け上がるスポーティさ満点のパワー特性。
スチール製ダイヤモンドフレームと正立フォーク、リアのユニトラックサスによる操縦性も非常にナチュラルな仕上がり。
さらに価格を低く抑えたこともあり、手軽にスポーツライディングを楽しめる、万人向けの250ccスーパースポーツとして大人気となり、多くのライダーが250ccクラスの魅力を再確認。
停滞していた250ccクラス全体を活性化させるきっかけとなり、各メーカーがニューモデル開発へ力を注いでいる、現在の状況を産み出す立役者ともなった。
そして登場してきた新たなライバルに対抗してニンジャ250Rは13年にモデルチェンジ、新型ニンジャ250が登場する。ニンジャファミリーの兄貴分であるニンジャ1000やZX-14Rと共通したイメージの、シャープでレーシーなスタイルで魅力アップ。
メカニズム面も、さらなる改良を施されたエンジンと新型ダイヤモンドフレームなどで走りを磨き、14年モデルではアシスト&スリッパークラッチも採用され、完成度がさらに高められた。
そして15年からは、Dトラッカー系の水冷シングルエンジンをスリムで軽量なトレリスフレームに搭載、軽快な走りを味わえるニンジャ250SLもラインアップに追加され、手軽にライディングを楽しむめるミニマム・ニンジャの選択肢がさらに広がった。