レースのために造ったエンジン初代と同じボアストローク比に
1988年のフルモデルチェンジで2代目となったGSX‐R750。
外装のデザインが変わっただけでなく、前後17インチ、放熱量を大きく向上したオイルクーラー、4in2マフラーなどを採用。
エンジンはオイルの流速を20%向上し、ショートストローク化、ホイールベースは50㎜も短くなり、ほぼレーサーと同等のフレームを投入するなど、まさに全面刷新となった。
その翌年に500台限定で登場したのが、GSX‐R750Rだ。
当時ホンダからはRC30、ヤマハからはOW01が発売されており、それに続くTTF1ワークスレーサーと同等のスペックや共通部品を採用して発売されたモデルだった。
モデルチェンジでショートストローク化されたエンジンは、レースでのマイナスデータを払拭するため、初代と同じボアストローク比のエンジンを新たに造り搭載。
ピストンやコンロッド、クランクなども全て新たに専用品を投入した。
フレームはロングストローク化に伴い、GSX‐R1100のステアリングヘッドを採用し、メインフレームには45㎜×45㎜の大型パイプを採用。
ワークスマシンと同等の剛性を手に入れている。
SPECIFICATION
■全長×全幅×全高:2170×730×1110㎜
■ホイールベース:1405㎜
■シート高:785㎜
■乾燥重量:187㎏
■エンジン形式:油冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
■総排気量:749㏄
■ボア×ストローク:70.0×48.7㎜
■圧縮比:11.0 : 1
■最高出力:77PS/9500rpm
■最大トルク:6.8㎏-m/7000rpm
■燃料供給方式:キャブレター(BST40)
■燃料タンク容量:19ℓ
■変速比:1速 2.384/2速 1.882/3速 1.631/4速 1.450/5速 1.291/6速 1.200/
■キャスター角/トレール:24°50'/102㎜
■変速機形式:6速リターン
■ブレーキ形式 前・後:ダブルディスク・ディスク
■タイヤサイズ 前・後:130/60R17・170/60R17