新機構「シフトカム」の採用でパフォーマンスをさらに向上
なんと言っても今回のハイライトは、新しく採用された新型ボクサーエンジン。ただ排気量を1250ccに拡大しただけではなく、この新エンジンは、「シフトカム」と名付けられた新機構を導入。
これまでのボクサーエンジンとは一線を画した内容となっている。
従来のボクサーエンジンより、少しだけヘッドが盛り上がった形状となっているのがこの新エンジンの外観上の特徴。排気量は1254ccだ。
新機構の「シフトカム」とは、吸気側のカムシャフトにバルブリフト量の大きいプロフィールと小さいプロフィール、2種類の山を設定して、これをヘッド内に設定したアクチュエーターで、カム自体をスライドさせて作動させる仕組み。
排気量アップによる効果もあるが、最高出力はこれまでの125HPから136HPにパワーアップ。トルクも全域で向上しているほか、アイドリング回転数を100rpm下げたことでより静粛性も増しており、さらに燃費も4%向上。
メリットの多い、いいことづくめのエンジンに仕上がっている。
もちろん、増大したパワーに対応して、アンチホッピング機構をクラッチに追加。
4種類のライディングモードや大型カラーTFTメーターなど、装備面でもクラスをリードする内容となっている。進化と熟成を続けるGSの「牙城」に揺るぎはないのだ。