世界最小のキットバイク仔猿完成!
設計者の佐々木氏自らが「壮大なパズル」と定義したキットバイクが仔猿。初日はフレームにエンジンを載せて、足回りとハンドルを仮組み(ここまで約7時間)したところで愛佳ちゃんの集中力? が切れて作業終了。
最初は訳が判らずに半泣きだった彼女だけど、タンクからキャブレターに入ったガソリンが空気と混ぜ合わされてエンジン(シリンダー)に入り、点火プラグの火花で爆発して動力を発生。
爆発後の排気ガスはマフラーを通って大気中に放出されるという流れを理解したし、発生した動力はエンジン側スプロケットからドライブチェーンを介してホイール側のスプロケットに伝わってリアタイヤを回すという基本構造も覚えた。
自分で何度もやり直しながら組み立てたことで、関心も理解も深まったのだと思う。
二日目の作業では樹脂製の前後フェンダーをケガキ線に合わせて削る作業と配線の接続に時間を取られたが、愛佳ちゃんはどんどん作業に慣れ、タンクとシートの装着や各部の本締めは驚くほどスムーズに進んだ。
組み立て用にTONEの本格的なツールセットを用意しておいたが、結局使ったのはこれだけ。
安価なツールセットでも問題なく組み立てられるはずだ。
仔猿はヘッドライトやウインカー、スピードメーターといった保安部品も備えているので、原付一種として正式に登録することが可能。
キットに付属している販売証明書と印鑑を持って市区町村役場で申請すれば、その場でナンバープレートが交付される。
今回は港区役所で登録したが、手数料は一切無し。
あとはコンビニなどで自賠責保険に加入すれば堂々と公道が走れるというわけだ。
こうした手続きはオートバイ販売店に手数料を支払って代行してもらうことが多いだろうが、自分でやっても意外なほど簡単。
組み立てから登録まで、すべてDIYで完結できるのも仔猿の魅力といっていいだろう。
ナンバーも自分で登録‼
126㏄以上のオートバイや自動車は国土交通省管轄の陸運局で登録、廃車、名義変更といった手続きを行うが、原動機付き自転車に区分される125㏄以下のオートバイは市区町村役場での手続きとなる。
必要なのは販売証明書と認印、身分証明書だけで、実印も住民票も不要で費用もゼロ。とにかく手軽だ。
販売証明書に書かれる車名は通常「ホンダ」といったメーカー名で、仔猿は「OSCA仔猿」と記載されている。
あとは役所の窓口にある標識交付申請書に住所氏名を記入して印鑑を押すだけ。正味20分程度で登録作業は終了。
撮影/南 孝幸