同系列のスクランブラーとの違いは、こちらの方が悪路走破性能がいいこと。スポークホイールを採用することで、路面からの衝撃吸収タッチが優しく、しっとりとした乗り心地と凸凹路での接地性を手に入れている。とはいっても本家であるR1250GSの走破性を連想してはいけない。このGSもなかなか動きのいいサスで乗り心地も引けを取らないが、凸凹した石畳から、ウネリまであるフラットダートくらいが守備範囲。

クラシックスタイルと最新パフォーマンスの融合

RnineTはBMW初のヘリテイジスポーツモデル。

今ではフレームとタンク、エンジンを共有するバリエーションモデルが派生し、かつてのデュアルパーパステイストをあしらった「スクランブラー」や「アーバンG/S」、カウル付きのカフェレーサーテイストモデル「レーサー」、シンブルな「ピュア」といった一大ファミリーを構成している。

画像: [エンジン形式]空油冷4ストDOHC4バルブ水平対向2気筒 [排気量]1169㏄ [最高出力]110PS/7750rpm [最高出力]11.8㎏-m/6000rpm [車両重量]221㎏ [シート高]820㎜ [燃料タンク容量]17L [タイヤサイズ 前・後]120/70R19・170/60R17 最高出力:110PS/7750rpm 最大トルク:11.8㎏-m/6000rpm 価格:189万9000円

[エンジン形式]空油冷4ストDOHC4バルブ水平対向2気筒 [排気量]1169㏄ [最高出力]110PS/7750rpm [最高出力]11.8㎏-m/6000rpm [車両重量]221㎏ [シート高]820㎜ [燃料タンク容量]17L [タイヤサイズ 前・後]120/70R19・170/60R17

最高出力:110PS/7750rpm
最大トルク:11.8㎏-m/6000rpm
価格:189万9000円

不思議なモデルで、たとえば、スタンダードのRnineTの場合、見る角度を少し変えるだけで様々な時代のボクサーの面影が見え隠れする。

しかし、何か特定のクラシックモデルに似せようとはしていない。

似せるというか、はっきりとしたクラシカルモデルのビンテージテイストを主張しているのは、ここから派生した4機種のバリエーションモデルたちだ。

画像1: クラシックスタイルと最新パフォーマンスの融合

どれも基本的には街中からツーリングでの使用途を意識したファッショナブルなストリートモデルに仕上がっている。

欲張らず、日常的な使い方に枠を定めたことで、その範疇の中ではどれも面白いほど個性が際立つ走りっぷりを披露する。これがこのシリーズの最大の魅力だ。

画像2: クラシックスタイルと最新パフォーマンスの融合

搭載する空油冷4バルブのエンジンはトルクみなぎるフラットな出力特性のもと、ピークでは110馬力を発揮する。

これをしっかり駆使すれば、侮れない速さを生むだけの力だ。でも、そんな味付けはどのバリエーションモデルもやっていない。

画像3: クラシックスタイルと最新パフォーマンスの融合

目指したのは、間違いなく等身大の使いやすさ。ただカタチだけオシャレに決めるのではなく、過去のクラフトマンシップが造り上げた造形の魅力にこだわりながら、過去の性能に囚われることなく、最新のストリートモデルとして上質な走り、使い勝手を求めていると言っていいだろう。

シリーズ中でスポーティバージョンとして位置付けられるRnineTのみ、フロントに倒立フォークを採用するが、頑丈過ぎていくらかオーバークオリティな剛性バランスになっている。

それ以外のモデルはしなやかな正立フォークを採用していて、これが走りに大きな違いを生んでいる。

THE ORIGIN OF “RnineT”

R70S 1973年

 R90Sで印象的だったのは最高速。当時スペックとして最高速度が表示されていたが、この90Sは「最高巡航速度190㎞/h以上」と出ていた。インパクトは大きかった。

小さなビキニカウルを装備し、このデザインを真似た汎用カウルが色んなところから売り出されていた。

THE ORIGIN R80 G/S 1980年

BMW初のデュアルパーパスモデル。

現在のGSシリーズの出発点と言うべきモデルだ。

さらに個性的なモデルをラインアップ!

RnineTから派生した兄弟モデルたちで、基本構成は右ページのG/Sも同様。

画像: RnineT SCRAMBLER 188万7000円

RnineT SCRAMBLER 188万7000円

ロードスター、カフェレーサー、スクランブラーと、その個性は色々だが、共通しているのは、いずれも正立フォークを採用し、しなやかな乗り味を追求していることだ。

画像: RnineT RACER 189万6000円

RnineT RACER 189万6000円

画像: RnineT PURE 173万6000円

RnineT PURE 173万6000円

BMW RnineT

画像: 最高出力:110PS/7750rpm 最大トルク:11.8㎏-m/6000rpm 価格:205万8000円 [エンジン形式]空油冷4ストDOHC4バルブ水平対向2気筒[排気量]1169㏄ [最高出力]110PS/7750rpm [最高出力]11.8㎏-m/6000rp㎜ [車両重量]222㎏ [シート高]805㎜[燃料タンク容量]18L [タイヤサイズ 前・後]120/70ZR17・180/55ZR17

最高出力:110PS/7750rpm
最大トルク:11.8㎏-m/6000rpm
価格:205万8000円
[エンジン形式]空油冷4ストDOHC4バルブ水平対向2気筒[排気量]1169㏄ [最高出力]110PS/7750rpm [最高出力]11.8㎏-m/6000rp㎜ [車両重量]222㎏ [シート高]805㎜[燃料タンク容量]18L [タイヤサイズ 前・後]120/70ZR17・180/55ZR17

2014年に登場したBMWのヘリテイジスポーツシリーズ最初のモデルがこのRnineT。

ちょうどボクサーツインエンジンに水冷化の波が押し寄せてきた時期で、主力モデルが一斉にエンジンをスイッチする中で生まれたネオクラシックスポーツだ。

モチーフとなったのは下で紹介した当時の最速モデル・R90S。

ヘリテイジと言う割に装備は本格的なスポーツ指向で、倒立フォークはスポーツネイキッド、S1000Rのものを使用していた。

公式サイト

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