6月22日の全日本ロードレースに引き続き、翌23日はツインリンクもてぎの全日本トライアルへ!
ツインリンクもてぎで全日本トライアル選手権が行われたのは、今回が初めてだそうなんですが、私はトライアル競技自体も初観戦!
ちなみに私のトライアルに対するイメージは「それぞれのセクションを時間内にクリアして順位を競う競技」というもの。
あと、以前イベントで藤原慎也選手と小玉絵里加選手選手がデモンストレーションでパフォーマンスしている所を見て「技が凄い! かっこいい!」というフワっとしたイメージしかありませんでした。
そんな私が実際にトライアルを観戦してみて一番驚いた事は
「会場にいる全員が、一体感を感じられるということ」
トライアルはそれぞれのセクションを順番に2周、決められた時間内でいかに減点されずに走り抜けるかという競技なのですが、最後に国際A級スーパークラスという一番上のクラスの上位10名だけが参加できるSS1.2というセクションがあって、そこでは観客全員とライバルである選手も含め、みんなが見ている中で10名の選手は1人1人アプローチの仕方を考え、そのセクションに挑戦していきます。
それまでのセクションを見ていても「なんでこんな事ができるんだろう?!」「凄い!!!」と思うくらいなのに、それ以上に難易度が高そうなセクション!!
そんなセクションに挑戦する選手をみんなで応援し、クリア出来たら一緒に喜び、失敗したら一緒に悔しがる。
成功した時に会場が拍手で包まれる感覚と、そのセクションをクリア出来る素晴らしさや感動、かっこよさは、その場で観ていないと味わえない! トライアルを現場で観戦する魅力を感じました。
マインダーと選手の関係性が気になる!
あと、トライアルはバイクに乗る選手はもちろん1人ですが、1人で戦っている訳ではなく、走行ラインを指示したり、ライダーの死角をチェックしてくれるマインダーと呼ばれる人がいます(公式には“アシスタント”って言うらしいです。)。
このマインダーの指示が、とても重要!
私はラリーのコ・ドライバーをやっている事もあり、このマインダーというポジションも注目して見ていたのですが、アクセルの開きが悪い時には「もっと開けてこい!」と仲間の選手に叱咤激励を飛ばし、選手はそれに応えるよう頑張ってアクセルを開け、その難関セクションを突破し、終わった後には目を合わせ、頷く姿などが見られました。
そんなマインダーと選手が話している声も、観戦エリアから距離が近いので、聞こえてきたりします。
トライアルって、もっと個人戦で選手が黙々とミッションに挑戦していくものだと想像していたので、このチーム戦な感じに、とても驚き感動しました。
中には息子さんが選手で、お父さんがマインダーをしているペアも何組かみつけたのですが、またそれは違った温かさを感じ、親子で一緒に参加して戦える競技って、いいなとも思いました。
ちなみにマインダーは時間も計り、あとどのくらい時間があるかを伝え、急ぐのか落ち着かせるのかを決めたりもします。こういった点はコ・ドライバーにとても似ていて、凄く参考になった部分や共感できる所もありました!
走行中は真剣勝負! でも、セクションの待ち時間はみんな仲良しで雰囲気が温かい。
そして、レース中なのに選手同士がとても仲良くて、温かい雰囲気が流れている事にも驚きました。
トライアルでは各セクションを行なう前に下見の時間があるのですが、そこではライバルの選手と話し合っていり、そのセクションを一緒に歩いていたり、、、
こんなに自分の作戦、アプローチ方法を相手に話すものなの?!と最初は驚きましたが、その内容も観客席に聞こえてくるので、それを聞いた上でチャレンジする姿を見ると、思わず「頑張れ」と声を出したくなるくらい感情移入してしまいます!
実際に声援を送っている観客の方もたくさんいて、ミスなしでそのセクションをクリアできると「ナイスクリーン♪」と叫ぶのですが、そんな声は朝から最後の競技終了まで聞こえてきて、モータースポーツ観戦で、こんなに選手に声をかける競技って、なかなか無いので新鮮に感じました。
セクションで失敗した時も、みんなで助け合っていました。会場の温かさと一体感を感じます。