ハーレーダビッドソンがコラボする「LEGO」ブロックみたいに、フェアリングやサドルケースを外したりくっつけたりして、スタイルを変幻自在に変えて楽しめる最新モデル「SPORTS GLIDE(スポーツグライド)」。さて、その乗り味はどうなのでしょう。
まずエンジンですが、107キュービックインチ=1745ccも排気量のある空冷V型2気筒OHV4バルブ「Milwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)」を積み、その低中速トルクは凄まじいものがあります。街乗りなら2000rpm以下でこなせ、Vツインならではの鼓動感が味わえて心地良さは抜群です。
高速道路での100km/h巡航もトップギヤ6速2200rpmほど。まさに余裕のクルージングといったところでしょう。フェアリングは小さいながらもハイスピードで整流効果を発揮し、快適そのもの。さらに、オートクルーズコントロールも備えて、ハイウェイクルージングを得意としています。
スポーツグライドはソフテイルファミリーに属していますが、この装備は異例で、他には上級機種である「HERITAGE CLASSIC(ヘリテイジクラシック)」だけが搭載しています。ちなみにツーリングファミリーでは、全車オートクルーズコントロールを標準装備です。
ストリップスタイルもまた美しい!!
サドルケースを工具不要で脱着できることは前編で説明しましたが、ストリップスタイルにしたとき、マウントステーが残ってカッコ悪かったりしそうなものです。しかし、スポーツグライドはその点も配慮されています。クロームメッキが施されて美しいばかりか、荷掛フックとしても役立つのです。
スッキリとしたリアまわりは、ソフテイルフレームならではの三角スイングアームが剥き出しになって、これがハーレー好きにはたまりません。一見すると、リアサスペンションがどこにも付いていないように見え、1957年までのリジッドフレームのような美しいフレームワークを再現しているのでした。
スタイル変幻自在でお得なハーレーなのかもしれない!!
「LEGO」感覚でスタイルを気分や用途によってコロコロ変えることができるスポーツグライドは、なんだかお得な気がしてきます。今のところ、ハーレーとコラボして発売するLEGOクリエイターエキスパートモデルは「FATBOY(ファットボーイ)」だけですが、今後はスポーツグライドもぜひ登場してほしいものです。
ホンモノと同じように、フェアリングやサドルケースを付けたり外したりして遊んだら、きっと楽しいでしょう。
PHOTO(走行):松川 忍 PHOTO&TEXT:青木タカオ