土曜、日曜と2レース制のオートポリス大会JSB1000クラス。きょう土曜にはレース1が行なわれ中須賀克行(ヤマハファクトリー)が野左根航汰(ヤマハファクトリー)を抑えて優勝! 高橋巧(TeamHRC)が3位に入って、これで高橋と中須賀のポイントギャップは16P、このポイント差を明日のレース2と、最終戦MFJグランプリの2レースで取り返すのが中須賀2連覇への条件となってまいりました。

画像: 1周目のコース終盤 このあと一時的に高橋もトップ3台から遅れるんですが、すぐにカムバック

1周目のコース終盤 このあと一時的に高橋もトップ3台から遅れるんですが、すぐにカムバック

スタートで前に出たのは水野涼(ハルクプロホンダ)。さらに野左根、中須賀、高橋、岩戸亮介(カワサキTeamGREEN)らが続いてトップグループを形成。今回の写真、ダウンヒルストレートのところで撮っていたので、レース展開はやや公式発表と違うかもしれないんですが、ご了承ください。
レースは、ここから5番手岩戸が遅れ始め、野左根→中須賀→水野→高橋の順で徐々に4台が抜け出し、5番手以降を引き離す展開。今シーズンといえば、特に8耐明けは水野も加わったことで、この4人が日本JSBのトップ4といって差し支えないでしょうね。

画像: レースの大半をトップにいた野左根 中須賀のアタックをいなすにはもうひとワザ必要か

レースの大半をトップにいた野左根 中須賀のアタックをいなすにはもうひとワザ必要か

レースは、一時的に水野が2番手に立つこともありましたが、このトップ4のまま周回が進んでいきます。野左根が逃げ、中須賀が追い、そのヤマハデュオを水野と高橋のホンダデュオが追う、とそんな展開。この4人がつかず離れず、20周のレースは後半に差し掛かっていきます。
まず動きがあったのは3番手争い。高橋が水野をかわして3番手に浮上。野左根→中須賀のトップ2を追い始めますが、このころから2番手中須賀と3番手高橋の差がちょっとつき始めた、そんな感じでした。

画像: ラスト4周で前に出た中須賀 「でもコータを引き離せなかった」(中須賀)

ラスト4周で前に出た中須賀 「でもコータを引き離せなかった」(中須賀)

レースはいよいよ終盤へ。ラスト4周くらいで、まさに満を持して中須賀が野左根をパス! 野左根ももちろん、終盤に中須賀がアタックしてくるのをわかっていたはずですが、抜き返すこともできず、レースはそのままチェッカー! 中須賀が高橋と勝ち星で並ぶ今シーズン4勝目で、野左根が2位、高橋が3位に入ったレースとなりました。

画像: なかなかマシンが決まらなかったという高橋 終盤遅れた水野はタイヤ消耗が原因か

なかなかマシンが決まらなかったという高橋 終盤遅れた水野はタイヤ消耗が原因か

終わったから何でも言えますが(笑)、思えば「野左根が逃げ」てレースメイクをしたと思われた局面では、実は中須賀が野左根を「逃がして」いたんですね。気温が30度にも迫り、路面温度も高かったこのレースでは、やはりタイヤセーブがレースのカギで、中須賀が一枚上手だった、ってことです。野左根は逃げまくって、中須賀に最後にやられて、センパイの壁の高さを知るのです。

画像: 見慣れたトップ3 ここに水野が僅差で続く、いまの全日本ロードレース

見慣れたトップ3 ここに水野が僅差で続く、いまの全日本ロードレース

「スタートから(野左根)航汰がいいぺースで走っていて、様子見なんかできない状況でしたね。序盤はちょっとついたり離れたりだったんですが、中盤くらいから速いところ遅いところを判断しながら、途中、水野くんがアタックしてきたんですが、ずっと2番手で走っていたかったんで、そこはこらえて最後にトップに立てました。2番手にいると、前の人のペースについてタイヤもセーブできて、3番手にいるときよりもレースメイクしやすくなるんです。そこが勝因ですね」とは中須賀。

画像: 勝って今シーズン4勝目の中須賀 たった1回のノーポイントを取り戻すシーズン

勝って今シーズン4勝目の中須賀 たった1回のノーポイントを取り戻すシーズン

これで終盤4連戦のひとつ目が終了。前のエントリで試算したように「残り4レースを中須賀全勝、高橋がぜんぶ3位でも高橋がチャンピオン」のケースどおりのレース結果となりました。高橋もこのままじゃ終わらないでしょうし、中須賀もこのまま全勝街道を突っ走りたいはず――。そんな思惑を胸に、あすはレース2が行なわれます。中須賀か、高橋か、それとも野左根か水野か? 2レース制って、やっぱりおもしろいなー^^

写真・文責/中村浩史

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