2019年11月、EICMAの会場に激震が走った。イタリアが誇る名門ブランド・ビモータがなんとカワサキと合弁会社を設立、その第一弾として、伝説のマシン「テージ」が復活を果たした。 しかもエンジンはスーパーチャージャー付きのH2ユニット。世界に類を見ない、究極のコラボレーションとなった。現状で分かっている詳細を解説したい。
カワサキのユニットをビモータが磨き上げる
カワサキとのコラボレーションで誕生した「テージH2」。
カワサキ側がエンジンなどのコンポーネンツを提供して、ビモータ側が開発した車体にそれを搭載する、という生産スタイルをとることもあり、スタイリングはオリジナリティあふれるものとなっている。
テージH2の場合、フロントのセンターハブステア機構が見る者に大きなインパクトを与えているが、ボディデザインもそれに負けない斬新なものとなっている。
ヘッドライトやミラーはH2のパーツを使っているが、鋭い形に開いたエアインテークダクトや、ヘッドライトユニットの独特なマウント方式、何より大きく張り出したカーボンウイングの採用で、フロントマスクにH2の面影はない。
カワサキのパーツを巧みに使用しながらも「走る宝石」と呼ばれたビモータの個性は保たれているのだ。
スタイリングをチェック!
フロントのセンターハブステア機構が独特の存在感を醸し出すテージだが、ボディデザインや各部パーツにも独特の世界観が息づいている。しかも、よく見ると、H2のコンポーネントも巧みに活用されているのだ!