フロント19インチ採用の、ゆったりしたハンドリングが魅力のクラシックロードスターの乗り味はいかに?
カワサキW800 のライディングポジションと足つき性
ライダーの身長176cm・体重68kg

ハンドル位置は「ストリート」より低いが極めて自然なポジション。椅子に座ったような気楽な感じだ。センターやサイドのスタンドフックが裾に引っ掛かりやすいので注意が必要だが、足つきは良好。
乗り心地はソフトで快適。シートの厚み・クッション性も十分で疲れずに楽だった。
Kawasaki W800 主なスペックと価格
SPECIFICATION
全長×全幅×全高 2190×790×1075㎜
ホイールベース 1465㎜
シート高 790㎜
最低地上高 125㎜
車両重量 226㎏
エンジン形式 空冷4ストOHC4バルブ並列2気筒
総排気量 773㏄
ボア×ストローク 77×83㎜
圧縮比 8.4
最高出力 52PS/6500rpm
最大トルク 6.3㎏-m/4800rpm
燃料供給方式 FI
燃料タンク容量 15L
キャスター角/トレール量 27度/108㎜
変速機形式 5速リターン
ブレーキ形式 前・後 φ320㎜ディスク・φ270㎜ディスク
タイヤサイズ 前・後 100/90-19・130/80-18
税込価格:110万円
発売日:2019年12月1日
木川田ステラのタンデムチェック!

柔らかくて心地よいシートでリラックスできたので、Wらしいエンジンのパルス感をタンデムでも楽しめ、力強いトルクを存分に味わう事ができました。
足元は一見狭そうに見えますが、実際は余裕たっぷりです。両側に備わったグラブバーもしっかりしていてつかみやすく、ライダーが飛ばしても安心して乗る事ができます。
足つきも想像以上に良く、大きく重いはずの車体が自分に馴染んでくれるかのようでした。
DETAILS 各部解説

フロント19インチ採用で、クラシックロードスターらしい風貌を見せる。ボディカラーは「メタリックダークグリーン」1色のみの設定だ。

スタンダードなW800は19インチホイールでゆったりとしたハンドリングに。フロントブレーキはφ320㎜ローターを採用。

クラシカルな造形の空冷バーチカルツインだが、バランサーシャフト、アシストスリッパークラッチも備える現代的な造り。

前後共にアルミリムを使用した軽量なスポークホイール、リアブレーキはφ270㎜ローターを採用。リアサスは硬めの設定。

メッキ仕上げのリアフェンダーに、クラシカルな逆三角形形状のテールランプがよく似合っている。

座面をタックロール仕上げとしたクラシカルなスタイルのシート。前端を細く絞ることで良好な足着き性を確保する。シート高は790㎜。

シートはキー操作で取り外すことができ、シート下には標準装備であるETC2.0車載器が装着されている。

スリムなチャンバーと長いテールパイプを持つメッキ仕上げのサイレンサーが、クラシカルなスタイルにマッチする。

アナログ速度計&回転計の2連メーターそのものはシリーズ共通。盤面はストリート、カフェのいずれとも異なる専用デザイン。

レトロな大径ライトケースに現代的なLEDライトを組み合わせる。メッキ仕上げのヘッドライトリングなど仕上げも上質。

容量15Lの美しい曲面の燃料タンクにはクラシカルなメッキエンブレムが映える。ニーパッドはカフェと共通のものを装着する。
W650から受け継がれるベベルギア駆動のSOHC4バルブヘッドを採用。ロングストローク設定で低中回転域のパワーを重視。

現行のW800シリーズで唯一、メンテナンスなどにも活用できるセンタースタンドを標準で装備しているのも特徴だ。
文:宮崎敬一郎/写真:赤松孝