その中でも「メガ」と呼ばれたビッグバイク・スクーターがあった。
みんな、ちょっと忘れているこんな快適な乗り物があったのだ。
※月刊オートバイ2018年6月号「現行車再検証」より
スカイウェイブ650LX の特徴を解説

スクリーンは右ハンドルスイッチで上下95㎜幅で無段階に高さを調整できる。スピード域や小雨が降って来たときなど、電動スクリーンの便利さを実感できる。

ミラーは左ハンドルスイッチで折りたたみ可能。


ヘッドライトはマルチリフレクターで、ポジションランプはLED、ウィンカーはミラーにビルトイン。

ブレーキにはABSを標準装備。リアブレーキはレバー入力と別系統で、パーキングブレーキを装備する。タイヤは前15/後14インチのブリヂストン製ラジアル。

ロックなしのリッド内にロック式キャップをもつ給油口。サイドスタンドでの給油は「ガソリンが入れにくいし、満タンもわかりにくいね」とはスタンドのおじさんの弁。

通常のスクーターのように、リアホイールとエンジンが一体になっていない、エンジン+スイングアーム方式。ドライブはベルト方式として高い耐久性と静粛性を実現した。

現行モデルのマフラーは、クロームメッキ処理をしたヒートガード形状がシャープで、レイアウトも車体側に追い込んだ、ボディとの一体感を高めたもの。

ゆうにフルフェイスが2個入る巨大シート下収納スペース。A4ブリーフもラクに入り、外部に独立したヘルメットホルダーも標準装備。


シート下スペースが広いと、ついついツーリング先で家族にお土産買って帰りがち(笑)。ってことは、ビッグスクーターでのツーリングは奥様の笑顔も引き出せる効果が期待できる…ってこと!

ハンドルまわりには小物入れが3室。右にDCソケットが内蔵され、下ポケットはキーロック式。

左スイッチにはウインカー、ホーン、ライト上下に加え、パワースイッチ、マニュアル切り替え、マニュアル変速、ミラー格納スイッチを装備。

右スイッチにはキルスイッチとセル、ハザードとスクリーン上下スイッチをレイアウト。

メーターはアナログのスピード&タコと、オド&ツイントリップ、瞬間燃費を表示する。
スカイウェイブ650LX の足つき性と燃費をチェック!


写真のライダーは178㎝/80㎏。フロアボードの足を下ろすあたりがえぐられているから、ボディ幅のイメージよりも足つき性は良好。
ただし、車重が300㎏近いこともあって、取り回しは慎重に。

シートはバックレストが50㎜可動、年の半分はありがたすぎるシートヒーターは、ライダー側/ライダー+タンデム側/オフを切り替えられる。

今回は走行約500km。
平均燃費は、23.5km/Lでした!

いつもはライディングウエアですが、時にはジャケット着用で。つまり、スーツ姿の通勤もOKってこと。スクーターはギアチェンジがない分、革靴も履けるのが、通勤にお勧めする理由でもあります。
文:中村浩史/写真:森 浩輔
SUZUKI SKYWAVE 650LX 主なスペック
[エンジン] 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ
[排気量] 638㏄
[ボア×ストローク] 75.5×71.3㎜
[最高出力] 53PS/7000rpm
[最大トルク] 5.9㎏-m/4750rpm
[変速機形式] Vベルト無段変速(6速マニュアルモード搭載)
[全長×全幅×全高] 2265×810×1420㎜
[ホイールベース] 1585㎜
[シート高] 760㎜
[車両重量] 281㎏
[燃料タンク容量] 15L
[タイヤ前・後] 120/70R15・160/60R14