日本一、神社と旅を愛するバイク乗り「佐々木優太」の神社拝走記。今回は、世界一大きいものが点在する神社を探して岐阜県の関•瑞浪エリアへ。1番を目指した「大きいもの」には、それを作った人々の想いが宿っていた。
※この記事は月刊オートバイ2019年1月号(別冊付録 RIDE)で掲載したものを加筆修正しております。
大きいものに引き寄せられて
神社の入り口などで、よく見かける狛犬。神社ごとに多様なデザインがあり、表情や様式も違います。大きさも、小さいものから僕自身より大きいものまで色々。そこで気になったのが「一番大きい狛犬って、どれくらい大きいのか!?」ってこと。
全国の神社を巡っていますが、一番大きい狛犬に出会う機会はありませんでした。
そんな時、耳にしたのが「世界一大きな狛犬」です。日本以外にも狛犬は存在するのか…? と言う細かいことは置いといて、とにかく自分の目で見なければ。参拝と、世界一大きな狛犬に会うために出発しました。
【そもそも狛犬って何なの?】
知ってそうで知らない狛犬のお話し
2体のペアで狛犬と思われていますが、実は狛犬と呼ばれるのは片方だけ。もう片方を獅子と呼びます。向かって左側で、角があり口を閉じているのが狛犬。右側で角がなく、口を開けているのが獅子です。
大陸から来た想像上の生き物、獅子。それを見た当時の日本人は、犬の仲間だと考えたようです。
魔を拒むために置かれたので、拒魔犬と呼ばれた説や、朝鮮半島から伝来したので高麗犬と呼ばれるようになった説などがあります。
さらに元をたどると、エジプトのスフィンクスが起源では? とも言われています!
今回の神社拝走記、訪れたのは岐阜県。瑞浪市に鎮座する八王子神社に、噂の狛犬が建っていました。
なるほど、確かに大きい! 今までも大きい狛犬に出会ってはきましたが、これは群を抜いています。
コンクリートで作られたものかと思ったら、何とこの巨大な狛犬は焼き物で作られたもの。美濃焼という、この地域の特色を生かした製法で作られたものでした。
そもそもは、市政35周年の記念事業として作られたそうです。地域の人たちが一致団結して取り組めるものとして、この巨大狛犬が記念事業に選ばれたようです。
八王子神社が鎮座するのは、国道419号の起点。世界一大きな狛犬はまるで、そこを通る人の安全も見守っているようでした。
すぐ近くには、世界一大きな茶壺があります。ここで、大きいものシリーズを一人で巡られているという女性に出会いました。
挨拶をすると笑顔で応えてくれ、そのまま茶壺とスリーショット。やはり「大きいモノ」には、人を引き寄せる力があるのでしょうか。人との出会いも、旅の醍醐味ですね。
この周辺には水車や皿など、大きさが世界一や日本一のものが、付近に点在しています。