250cc・4気筒モデルとして2020年内に販売されるであろうカワサキNinja ZX-25Rと、対抗する現行の2気筒フルカウルスポーツたち。
ZX-25Rの4気筒ユニットのパワーがどれほどのものなのかも気になるところだが、それ以外のメカニズムもクラストップレベルでまとめられている。ライバル4車のメカにも注目だ。

カワサキ Ninja ZX-25R

画像: カワサキ Ninja ZX-25R

45PSなるか!? 注目の4気筒

ZX-25Rのメカニズムは250スポーツの常識をはるかに超えたレベル。いまや唯一となった4気筒エンジンはもちろん、ラムエアシステム、電子制御スロットル、パワーモード、トラクションコントロール、アップ/ダウン対応のクイックシフターなど、その内容はもはやリッタークラスなみの装備だ。

現時点ではIMUを装備しているかは不明だが、この内容だと装備している可能性もありそう。フレームはスチールトレリスフレームが用意され、足回りはフロントにショーワのSFF-BPフォークを採用、ブレーキキャリパーもクラス唯一のラジアルマウントとしている。リアショックは10Rのようにホリゾンタルマウントだ。

画像: パワーは45PS以上では、と生産国のインドネシアでは噂になっている直列4気筒エンジン。エキパイには連通管も設けられている。

パワーは45PS以上では、と生産国のインドネシアでは噂になっている直列4気筒エンジン。エキパイには連通管も設けられている。

画像: マスの集中を考えて、マフラーはサブチャンバーを備えた床下タイプ。4-2-1集合で、サイレンサーはサブチャンバーと一体のように見える。

マスの集中を考えて、マフラーはサブチャンバーを備えた床下タイプ。4-2-1集合で、サイレンサーはサブチャンバーと一体のように見える。

画像: この写真は東京モーターショー2019出展車。上の透視図とエキパイの連通管形状などが若干異なっており、最終的にどういう仕様となるかは不明だ。

この写真は東京モーターショー2019出展車。上の透視図とエキパイの連通管形状などが若干異なっており、最終的にどういう仕様となるかは不明だ。

画像: リアショックは兄貴分のZX-10Rと同様のホリゾンタルマウント。カワサキの250では初となる、ビッグバイク顔負けの装備だ。

リアショックは兄貴分のZX-10Rと同様のホリゾンタルマウント。カワサキの250では初となる、ビッグバイク顔負けの装備だ。

画像: ラジアルマウントキャリパーも、SFF-BPフォークもクラス初の内容。ディスクローターはオーソドックスな真円タイプ。

ラジアルマウントキャリパーも、SFF-BPフォークもクラス初の内容。ディスクローターはオーソドックスな真円タイプ。

KAWASAKI Ninja ZX-25R 発表されているスペック

エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:249㏄
変速機形式:6速リターン
ブレーキ形式 前・後:シングルディスク・シングルディスク
タイヤサイズ 前・後:110/70R17・150/60R17

詳細な解説記事

ホンダ CBR250RR

画像: ホンダ CBR250RR

鋭い走りはまさにスーパースポーツ

ニンジャとほぼ同じ、ショートストロークのCBR専用設計のDOHC4バルブツインを採用。ダウンドラフト吸気やツインマフラー、このクラス唯一のライドバイワイヤを採用して3段階のライディングモードを持つなどライバルを一歩リードしている。

画像: もっとも完成された高性能DOHCツイン。クラス最高の38PSを12500rpmで発揮する。

もっとも完成された高性能DOHCツイン。クラス最高の38PSを12500rpmで発揮する。

画像: いち早く倒立フォークを採用した。ブレーキはフロントφ310㎜とリアφ240㎜。

いち早く倒立フォークを採用した。ブレーキはフロントφ310㎜とリアφ240㎜。

Honda CBR250RR 主なスペックと価格

全長×全幅×全高:2,065×725×1,095mm
ホイールベース:1,390mm
最低地上高:145mm
シート高:790mm
車両重量:165kg〈ABSは167kg〉
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:249cc
ボア×ストローク:62.0×41.3mm
圧縮比:11.5
最高出力:28kW(38PS)/12,500rpm
最大トルク:23N・m(2.3kgf・m)/11,000rpm
燃料タンク容量:14L
変速機形式:6速リターン
キャスター角:24.30゜
トレール量:92mm
タイヤサイズ(前・後):110/70R17M/C 54H・140/70R17M/C 66H
ブレーキ形式(前・後):シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格(消費税10%込):80万3,000円
ABSは82万1,700円(グランプリレッドは85万4,700円)

インプレ記事

ヤマハ YZF-R25

画像: ヤマハ YZF-R25

スポーツ志向を強めて進化

先代モデルから大きな変更はなかったものの、高回転高出力に偏ることなく、ライバルメーカーの中でもっとも低回転から高回転までワイドバンドで力強さを感じさせるのがYZF-R25。兄弟モデルYZF-R3はボアが8㎜広い320㏄エンジンを搭載。

画像: アルミ鍛造ピストン、オールアルミシリンダー、浸炭コンロッドを採用したDOHCツイン。

アルミ鍛造ピストン、オールアルミシリンダー、浸炭コンロッドを採用したDOHCツイン。

画像: 2019年に登場した2代目になって採用された倒立フォーク。YZF-Rシリーズ共通のロングリアアームも採用。

2019年に登場した2代目になって採用された倒立フォーク。YZF-Rシリーズ共通のロングリアアームも採用。

YAMAHA YZF-R25 主なスペックと価格

全長×全幅×全高:2,090×730×1,140mm
ホイールベース:1,380mm
最低地上高:160mm
シート高:780mm
車両重量:167kg〈ABSは170kg〉
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:249cc
ボア×ストローク:60.0×44.1mm
圧縮比:11.6
最高出力:26kW(35PS)/12,000rpm
最大トルク:23N・m(2.3kgf・m)/10,000rpm
燃料タンク容量:14L
変速機形式:6速リターン
キャスター角:25.00゜
トレール量:95mm
タイヤサイズ(前・後):110/70-17M/C 54S・140/70-17M/C 66S
ブレーキ形式(前・後):シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格(消費税10%込):61万500円
ABSは65万4,500円

インプレ記事

カワサキ Ninja250

画像: カワサキ Ninja250

スポーツモデルながら懐も深い

3代目となって完成度を増したニンジャ250は、兄弟モデルの400と基本設計がほぼ同じ。吸排気系を一新し、バランサーを追加したことで、高性能と快適性をアップさせている。アシスト&スリッパークラッチを装備し、特にクラッチワークの軽さは特筆もの。

画像: ショートストローク寄りの新設計エンジンは全域のパワーアップと快適性向上が印象的。

ショートストローク寄りの新設計エンジンは全域のパワーアップと快適性向上が印象的。

画像: 正立ながらφ41㎜フォークは高剛性を達成。ブレーキはFφ310㎜/Rφ220㎜。

正立ながらφ41㎜フォークは高剛性を達成。ブレーキはFφ310㎜/Rφ220㎜。

KAWASAKI Ninja250 主なスペックと価格

全長×全幅×全高:1,990×710×1,125mm
ホイールベース:1,370mm
最低地上高:145mm
シート高:795mm
車両重量:166kg
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:248cc
ボア×ストローク:62.0×41.2mm
圧縮比:11.6
最高出力:27kW(37PS)/12,500rpm
最大トルク:23N・m(2.3kgf・m)/10,000rpm
燃料タンク容量:14L
変速機形式:6速リターン
キャスター角:24.3゜
トレール量:90mm
タイヤサイズ(前・後):110/70-17M/C 54H・140/70-17M/C 66H
ブレーキ形式(前・後):シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格(消費税10%込):65万4,500円

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スズキ GSX250R

画像: スズキ GSX250R

スムーズなフィールが魅力

旧GSR系のSOHC2バルブツインは、他のモデルと比べると非力さは否めないが、低回転からの穏やかなトルク特性、高回転域のスムーズな伸びが人気の秘密。特に市街地での扱いやすさはクラストップといえるもので、初心者からエキスパートまでファン層が幅広いのも特徴。

画像: ライバル中唯一のSOHC2バルブツインを採用。高回転型ではないから日常で扱いやすい。

ライバル中唯一のSOHC2バルブツインを採用。高回転型ではないから日常で扱いやすい。

画像: 前後にペータルディスクを採用。前後サスペンションは運動性よりも快適性重視の設定。

前後にペータルディスクを採用。前後サスペンションは運動性よりも快適性重視の設定。

SUZUKI GSX250R 主なスペックと価格

全長×全幅×全高:2,085×740×1,110mm
ホイールベース:1,430mm
最低地上高:160mm
シート高:790mm
車両重量:178kg
エンジン形式:水冷4ストSOHC2バルブ並列2気筒
総排気量:248cc
ボア×ストローク:53.5×55.2mm
圧縮比:11.5
最高出力:18kW(24PS)/8,000rpm
最大トルク:22N・m(2.2kgf・m)/6,500rpm
燃料タンク容量:15L
変速機形式:6速リターン
キャスター角:25.35゜
トレール量:104mm
タイヤサイズ(前・後):110/80-17M/C 57H・140/70-17M/C 66H
ブレーキ形式(前・後):シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格(消費税10%込):53万6,800円
トリトンブルーメタリックNo.2は54万8,900円

インプレ記事

文:太田安治・中村浩史・月刊オートバイ編集部/写真:南 孝幸・森 浩輔・島村栄二

月刊『オートバイ』最新3月号では、現在の2気筒250ccと80~90年代の4気筒250ccの対決をお楽しみいただけます!

【250ccスポーツバイク比較検証】スタイリング編

【250ccスポーツバイク比較検証】装備・メーター・足つき性編

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