※月刊オートバイ2019年3月号掲載「現行車再検証」より
YAMAHA MT-25 主なスペックと価格
[全長×全幅×全高]2090×745×1035㎜
[ホイールベース]1380㎜
[シート高]780㎜
[車両重量]166㎏
[エンジン形式]水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ
[排気量]249㏄
[ボア×ストローク]60×44.1㎜
[最高出力]35PS/12000rpm
[最大トルク]2.3㎏-m/10000rpm
[変速機形式]6速リターン
[燃料タンク容量]14L
[タイヤサイズ 前・後]110/70-17・140/70-17
[メーカー希望小売価格(10%税込)]54万4,500円
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搭載される水冷並列ツインはR25のために新設計されたエンジン。バランサーを持つ180度クランクのエンジンで、性能と好燃費、アジア各国で販売されたときの燃料のクオリティを問わない性能を確保。
ライバルモデルとの乗り比べでは、低回転から高回転まで、広い範囲でトルクが出ている印象が強かった。R25とMT-25は共通、MT-25からMT-03は排気量アップによるパワーアップが見られる。


φ41㎜の正立フォークと片押し2ピストンキャリパー+シングルディスクの組み合わせは、ブレーキの絶対効力はもちろん、コントロール性のよさが印象的。

ロングスイングアームと組み合わされるリアサスはリンクなしのモノクロス。リンクのスペースにマフラーのチャンバー室をレイアウトし、マスの集中化を図っている。

登場以来、スタイリングの変更を受けていないミドルMTシリーズ。異形ヘッドライト上のポジションランプはLEDで、ウィンカーはクリアレンズ+オレンジバルブ。

アナログタコ+液晶表示を組み合わせたメーター。デジタル部はスピードのほか、時計や燃料計と水温、ギアポジションやオド&ツイントリップ、平均&瞬間燃費を表示。

テールランプはR25/03と共通デザインでLEDを使用。テールカウル両サイドにはグラブバーが備わり、タンデムライダーの居住性も確保していることがわかる。

荷物の積載性はお世辞にもいいとは言えないR/MTファミリー。最低4点は欲しい荷かけフックだけれど、前2カ所はタンデムステップのヒールプレートを使えるものの、後ろにはフックがなく、リアフェンダーやウィンカーステーを使うしかない。

シート裏にあるフックがヘルメットフォルダー。ヘルメットのDリングを引っかけてシートを閉めるわけだが…かなり慣れが必要だと感じた。

ヤマハ MT-25 ライディングポジションと足つき性

178㎝のライダーでは両足カカトまでべったり。165㎝くらいの体格ならば足つきに不安はなさそう。
R25に比べて、グリップ部がこぶしひとつ分くらい高く、近いため、ライディングポジションもほぼ前傾姿勢なし。シートは傾斜があり、やや前下がりに座ることになる。

今回のツーリングは約300km。平均燃費は30.2km/Lでした!

燃料タンク容量は14Lで、今回の取材では無給油で300㎞を余裕でクリア。計算上は400㎞も行けるハズ…。
今回の取材では、都内を出発して一般道を抜け、関越自動車道と一般道の往復をメインに約300㎞走行。燃費は高速道路走行で約33㎞/Lまで伸びた。
それでもMT-25の瞬間燃費計は40㎞/L以上を表示しないので、ついつい40㎞/L以上に挑戦したくなることも。6速100㎞/hあたりで走っていると、瞬間燃費計は35㎞/Lあたりを表示。電子制御のインジェクションなんで当然だが、表示数値はかなり正確だった。
文:中村浩史/写真:島村栄二