※メカ的な知識はありません。カメラに詳しい方は読み飛ばしてください。
10万円の「高級コンデジ」を手に入れる苦難と葛藤
買いました! というより、自分の中では買ってしまった!
キヤノンの最新ハイエンド・コンデジ「PowerShot G5 X Mark II」です。
大手電気屋さんに払った金額は、保険などを含めて約10万円!
電気屋さんはかなり頑張ってくれました。にしても高いっ!! というか1万円だけ支払って残りは2回ローンにしたので、この後2カ月の引き落としが怖い!
最近はAmazonで2,000円程度のキャンプ用品しか買い物していなかったので、余計に高く感じる!
「そんなにギャーギャー騒ぐなら、買うなよ」と思った方が多いでしょう。
でも買うことを我慢できなかったんです。
その理由は、キヤノンさんに一度レンタルさせてもらった兄弟機種「PowerShot G7 X Mark III」があまりにも良かったから!
一度いい暮らしをしたら貧乏生活には戻れないように、最新のカメラを知ってしまったら、もう欲しくて欲しくてたまらなくなりました。いい暮らししたことないけど。
「PowerShot G7 X Mark III」を借りたのが昨年末。それ以降、ただひたすら価格.comやAmazonをチェックする日々。
1月末、「こんなモヤモヤした日々を送るのはもう嫌だ」と、仕事の合間に立ち寄った電気屋さんで衝動買いした次第です。そういえば、24歳の時に愛車のボンネビルT100を60回ローンで買ってしまったときもこんな感じだったなあ……。
さて、このカメラがいかに素晴らしいものなのか。ここから紹介します! いや、自慢します。自慢させてください!
コンパクトさは大事な機能
まず、僕にとってサイズが魅力的でした。
すでに一眼レフカメラは持っています。しかし一眼レフと交換レンズを毎日携行するのは無理。それと、プライベートのツーリングで一眼レフのセットを持っていくのは、どうにも面倒。
だからずっとコンデジは重宝していました。以前使っていたモデルは同じくキヤノン「PowerShot G16」です。
これがホントに名機と呼べるものでした。いったい何万枚撮影したことか。全国各地をめぐり、海外もあちこちと旅しました。雑誌の縦1ページ裁ち落としの写真をこのカメラで撮ったこともあります。
ただカメラやパソコンは新しいものにはかないません。愛着たっぷりですが、2013年8月発売のG16を仕事で使うのはさすがにキツいと日々感じていた次第です。
そこで、僕が選んだのが「PowerShot G5 X Mark II」。
同じく「G」の名を持ち、高級コンデジやハイエンドコンデジなどと称される、コンデジ界のトップモデルのひとつ。
サイズは約110.9×約60.9×約46.0mm。重量は約340g。
G16と並べてみました。
G16のサイズで充分だったのですが、さらに小ぶりだったからラッキー。これでセンサーはG5Xの方が大きいのだから、技術の進歩を感じますね。
写りがくっきりとしていて、きれい!
2月頭の編集部キャンプで撮ってきた写真をお見せします!
カメラのモードや明るさ、ホワイトバランスなどはイジリましたが、撮影後の色補正や明るさ調整は行なっていません。
どうしてもウェブのシステム上、リサイズされてしまうのですが、それでも前に使っていたG16を大きく上回るクリアさがあります。
ISO感度はすべてオートで撮影しました。勝手にカメラが判断して、なるべく低い感度で撮ってくれるから楽ですね。
「PowerShot G5 X Mark II」の発売日は2019年8月1日。キヤノン初の〈1.0型 積層型CMOSセンサー〉を搭載。このハイテクセンサーが高画質化に大きく貢献しているそう。
さらに映像エンジンもG16より2つもバージョンアップされていて、DIGIC6からDIGIC8になっていました。
レンズは、F1.8-F2.8 24-120mm(光学5倍ズーム)を搭載。一般的にレンズはF値が小さい方が明るくて偉いとされていて、値段も上がります。
年末にキヤノンからレンタルした「G7 X Mark III」を買わずに「G5 X Mark II」を買った最大の理由は、望遠率です。
「G7 X Mark III」は光学ズーム4.2倍、24-100mmのレンズが備わっています。G16が28-140mm(光学5倍ズーム)だったので、100mmとなっちゃ物足りないんです。
また、調べていくうちに「G5 X Mark II」は写真に特化し、「G7 X Mark III」は動画に特化しているということが分かりました。
「G7 X Mark III」ではスマホと繋いでYouTubeの生配信もできるそう。webオートバイのYouTubeチャンネルのことを考えると、それはそれで魅力的だったのでヒジョーに悩みました……。
Canon「PowerShot G5 X Mark II」で撮影した写真はこちらの記事でご覧いただけます。
掲載している写真はすべて未加工。トリミングをしたものはありますが、撮影後の色補正は行なっていません。
色補正をしなかったのは手抜きじゃないよ、この記事のための布石だよ。
単純にモノとしてかっこいい!
キヤノンのG16を買ったときも思いましたが、この「G」シリーズ、所有欲を満たしてくれるかっこよさがあります。
武骨でかつ高級感あふれる漆黒のボディ。
しかも「G5 X Mark II」は変形もできるんです。
シャキーン(`・ω・´)ノ 液晶モニターはチルト式で、自撮りにも対応!
ローアングル・ハイアングルの撮影がすごく楽!
シャキーン(`・ω・´)ノ ストロボが飛び出します!
このストロボは指で押さえれば上下の角度変更も可能。少し専門的なことをいうと「天井バウンス」ができるんです。
シャキーン(`・ω・´)ノ 極めつけは「ポップアップ式EVF」
ファインダーを覗く本格的な撮影が楽しめます!
これが完全体だ!シャキーン(`・ω・´)!!!!!
どうですか、かっこいいでしょ! オートバイ女子部みたいについ顔文字を使いたくなっちゃうほど、かっこいいんです!
操作性も良好。ダイヤルは適度な硬さで勝手に回ってしまうことはありません。
グリップもいい! ゴムっぽい素材の梨地で滑りにくく、しっかり持てるようデッパリが備わっています。
撮影時の操作性のよさとして、タッチパネルが採用されていることが大きい。特にピント合わせがむっちゃ楽。今回の買い替えを決定づけた機能でした。
いまやスマホのカメラにも備わっているこの機能、やはり便利さに慣れちゃうと元には戻れません。
「PowerShot G5 X Mark II」に欠点はあるのか?
まだ買ってから半月ほどですが、画質や機能、操作性には大満足しています。
欠点といいますか、困ったことは2つ。
1つめは、開封した瞬間に気づきました。首にぶら下げられるストラップが付いていない!
しかもいままでG16で使っていたやつが付けられない!
スポーツバイクから荷掛フックがなくなっていっているように、ハイエンドコンデジからは、ストラップ取り付け部が簡略化されているのでしょうか。
そこで、アダプターの役割を果たす「三角リング」を買いました。
これにより、いままで活躍してくれたG16の魂を継承。慣れ親しんだPowerShotの純正ストラップを装着することができました。
2つめの困った点は、バッテリーの持ちがG16と比べると劣るということ。
G16はすこぶる長寿命。2泊3日のツーリングでも充電器は不要でした。いつ充電したか忘れるほどバッテリーが減らなかった。
ところが、G5 X Mark IIはフル充電にしていたにも関わらず、キャンプ泊の夜中に電池切れ。
まあ、朝から晩までバシャバシャ撮ったり、やたらと撮影画像を確認したり、設定を一日中ピコピコいじったり、Wi-Fiで遠隔操作したりと、とにかく使いまくっていましたからね。
ただ、本当にバッテリーの持ちが悪かったとしても、これは予備のバッテリーを買えば済む話。
総合的には、このG5 X Mark II「買ってよかった!」と思っています。
G16は雑に扱っていても約6年ノントラブルで活躍してくれました。そのタフさをしっかり受け継いでいること祈りつつ、とりあえず2回ローンが終わるまでは、家宝のごとく大切に扱います。
文・写真:西野鉄兵