画像2: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

前後ホイールは、マルケジーニ製アルミ鍛造ホイールを装備する。『S』タイプの乾燥重量は178㎏、装備重量で199㎏と200㎏を切るといった、パフォーマンスへのこだわりを感じる仕上がりに。カラーリングは、両モデル共にドゥカティレッドの一色設定となっている。また、エンジンの仕様は同一設定となっている。

画像3: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

スタンダードのV4はショーワ製のフルアジャスタブルBPF 倒立フォークだが、V4Sでは、より高精度なオーリンズ製NIX30倒立フォークを装着し、電子コントロールシステムであるオーリンズ製Smart EC 2.0も組み合わせてサスペンションを制御。フロントブレーキにはブレンボ製のStylemaモノブロックキャリパーを採用。

画像4: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

ベースモデルとなった最先端のスーパースポーツ・パニガーレV4のイメージを凝縮したようなコンパクトなデザインだ。エアボックスとクーリング・インテークなどの機能とドゥカティならではの美しさを両立した造形は、フルLEDヘッドライトやV字型のポジションライトの採用によって実現された。

画像5: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

容量16Lを確保したアルミニウム製燃料タンク。一見すると通常のスポーツバイクと変わらないが、ベースとなったパニガーレV4と同じくマスの集中化のため燃料タンクとしてのスペースはシート下へと伸びていて、タンクの前方にはバッテリーなどの電子機器が納められている。ただしパニガーレV4とシート形状が異なっているため、タンク下部の形状は異なる。

画像6: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

パニガーレV4と多くの部分を共用するストリートファイターV4だけに、バッサリと短く切り詰められてマスの集中化による運動性能の向上を狙った、特徴的なシート回りのデザインも基本的に受け継がれている。しかし各部の設計は見直されていて、タンデムシートの快適性が高められたのに加えて、ライダー側もパニガーレV4のものよりクッションが厚くなっている。

画像7: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

ネイキッドモデルでありながら、パニガーレV4のように高速走行時の安定性を向上させ、同時に加速時のフロントアップも抑え、フロントホイールへのダウンフォースを生み出す「バイプレイン・ウィング」も装備する。ドゥカティコルセとドゥカティ・スタイル・センターが共同で、CFD(数値流体力学)シミュレーションを駆使してデザインした。

画像8: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

パニガーレV4はもちろんセパレートハンドルだが、ストリートファイターV4ではアップライトなライディングポジションを取れるようにバーハンドルに変更された。その形状はかなりフラットなものでネイキッドとしては前傾が強い。ハンドルの後方に見えるのはステアリングダンパー。V4はザックス製、V4Sではオーリンズ製がそれぞれ装着される。

画像9: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

ストリートファイターV4には鋳造アルミニウムホイールが装着され、写真のV4Sにはマルケジーニ製の鍛造アルミニウム合金ホイールが装備されている。標準装着タイヤはピレリのディアブロ・ロッソ・コルサ2で、リアタイヤのコンパウンドはストリートファイターV4専用設計の汎用性とスポーティさを両立させたタイプ。片持ちスイングアームは鋳造アルミニウム製で高い強度を備える。

画像10: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

鍛造アルミニウム製ブラケットを介してエンジンと接続されるフルアジャスタブルなザックス製リアショックを備えるスタンダードなストリートファイターV4に対し、V4Sはハイグレードなオーリンズ製TTX36リアショックにグレードアップされていて、フロントフォークと同じくオーリンズ製Smart EC 2.0によってコントロールされる。

画像11: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

左右に排気口が設けられたマフラーは、エンジンの後下方と後輪の間のスペースに綺麗に収められ、マスの集中化と同時に低重心化にも大きく貢献している。またサーキット走行専用のオプションとして用意されるアクラポヴィッチ製のフルレーシング・エグゾーストを装着すれば、6kgの軽量化が図れるとともに、最高出力・最大トルクが6%増加するとされる。

画像12: ワイルドで武骨だが、先進のテクノロジーのみで構築

ドゥカティ「ストリートファイターV4S」 主なスペックと価格

全長×全幅×全高:NA 
ホイールベース:1488mm 
シート高:845mm 
車両重量:201kg(199kg)
エンジン形式:水冷4ストローク90°V型4気筒DOHC4バルブ 
総排気量:1103cc 
ボア×ストローク:81×53.5mm 
最高出力:208PS/12750rpm 
最大トルク:12.6kgm/11500rpm 
燃料供給方式:FI 
燃料タンク容量:16L 
変速機形式:6速リターン 
タイヤサイズ前・後:120/70ZR17・200/60ZR17 
価格:243万5000円(279万9000円)
()内はV4S

撮影:柴田直行/松川 忍 文:小松伸夫/編集部

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