作る上での理想を追い、消耗の仕方も反映する|ベビーフェイスのカスタム「Z900RS」
深めのゴールドが印象的なステップキットや特徴的なベース/本体デザインのエンジン/フレームスライダーなど、多彩なビレットパーツを手がけるベビーフェイス。
NCマシニングセンタなどの工作機以外にも数年前から自社内に3次元測定機と3Dプリンターを導入していて、このZ900RS用パーツの開発でも、そうした機器が使われている。
「実採寸や現物合わせという方法からでもパーツは作れるんですよ。でも私としては、車両メーカーがどういう意図で部品の配置だったり形状といったものを決めているかを正確に把握したかった。
それに、パーツを作る上では無駄を減らして徹底的に理想を追及したかった。その意味では、このふたつの機器を導入してからはパーツの開発レベルとスピードは格段に上がったと思いますよ」(ベビーフェイス/代表・佐藤勝彦さん)
また各パーツ完成後の同店の動向で興味深いのは、レーシングライダーに対する積極サポート。
「宣伝の意図も少しはありますが、レースという極限の状況で使うと、パーツの良否が明確に出ます。例えばステップなら踏み応えやシフトタッチがタイムに反映されるし、スライダーなら転倒時のジュラコン部の削れ方で保護性能がハッキリする。
言ってみれば、レーシングライダーからの貴重な意見を、ウチでは開発に大いに役立たせてもらっているわけです」(同)
Z900RSは必ずしもレースに直結していないが、パーツにはそんな意見も反映されているのだ。
ベビーフェイス Z900RS 詳細説明
取材協力:ベビーフェイス
記事協力:ヘリテイジ&レジェンズ
レジェンド バイクス KAWASAKI Z900RS (Motor Magazine Mook)
カワサキ「Z900RS」のノーマル車からカスタムバイク、Zシリーズの歴史まで徹底的に解説した一冊!