クシタニ×アルパインスターズで生まれた最新ブーツを着用テスト
世界屈指のモータースポーツウエアブランドとして知られるイタリアのアルパインスターズ。MotoGPやワールドスーパーバイクでも多くのトップライダー達が着用中だが、1963年にブーツの製造で創業した会社だけに総合アパレルブランドとなった今でも特に強い信念と拘りでブーツを製作し、世界中のライダーから信頼されている。
対するクシタニは1953年にレーシングスーツの製作を開始し、革質の高さと縫製の丁寧さで世界に認められた日本のトップブランド。国は違ってもライディングウエア界ではライバル関係だが、クシタニのスタッフがアルパインスターズの工場を訪れた際に「クシタニの革でアルパインスターズのブーツを作ったら?」という話が出て、何度もの試作を経て完成したのがスーパーテックR×プロトコアレザーモデルだ。
構造はスーパーテックRそのものだが、オリジナルの合成皮革部分がクシタニ独自のプロトコアレザーに置き換えられている。プロトコアレザーはレーシングスーツ用に開発された素材だが、革自体が撥水性を持つため汗などの水分に影響を受けにくく、ブーツにも最適な特性。履くほどに足に馴染んでフィット性、操作性が上がるメリットを持っている。
最終サンプル品を試着してみたが、シフト操作もステップワークもやりやすく、履き心地もいい。しかもパンチングメッシュ仕様なので通気性もある。スーパーテックRよりシックなカラーデザインなので、スーツや革パンツとも合わせやすいだろう。
ぜひ一度手に取って、本革の良さを確かめてもらいたい逸品だ。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
僕もスーパーテックRユーザーなので、このブーツの良さは充分判っている。加えてメッシュ仕様のプロトコアレザーとなれば不満などあるわけがない。あえて注文を付けるなら、もっとクシタニのロゴが目立たせてコラボ感を強調して欲しいくらい。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:梅本まどか