※この記事は月刊オートバイ2011年8月号の別冊付録記事を加筆修正しています。一部に当時の記述をそのまま生かしている部分があります。
文:中村浩史/写真:海保研/車両協力:ピースガレージ、パステルロード
ホンダ「CBX400F」のX字型のエキゾースト
1981年秋、CBX400Fの新車発表会は、「6年前、ホンダは400㏄クラスに最初の4気筒、CB400FOURを投入し、現在のミドルマルチ時代の先駆けを作りました」という言葉から始まった。
ところが、オイルショックや環境問題などもあり、CB400FOURは市場から退場。しかしホンダは「究極のマルチ」を世に出すという信念のもと、「従来ならば高級車にしか投入されなかったRCBやNR、RCで培ったレーシングテクノロジーをこの一台に最大限に生かして」CBX400Fを開発。
特徴的なX字型のエキゾーストは「究極」を表わすと同時に、高回転域での排気効率&パワーアップに欠かせないアイテムであった。
ホンダ「CBX400F」の登場と同時に新たなレースが生まれた
CBX400F登場と同時に、ホンダが提唱した「スーパーストリート(=SS400)」という市販車改造のプロダクションレースが新設された。
当時のレースといえば、400ccをベースとした改造無制限のTTF3クラスの人気が盛り上がり始めた時期でもあったが、F3より参戦コストのかからないプロダクションクラスということで、SS400の人気が爆発。
1982年の全日本選手権と併催される形で、この新しいレースがスタートしたのだった。上の写真は新たなプロダクションレース「SS400」向けにRSC(=現在のHRC)から発売されたSS仕様のCBX400F。紛れもなく、現在のレースベース車「ホワイトバージョン」の原点だ。
文:中村浩史/写真:海保研/車両協力:ピースガレージ、パステルロード
※この記事は月刊オートバイ2011年8月号の別冊付録記事を加筆修正しています。一部に当時の記述をそのまま生かしている部分があります。