皆さん、トリシティって乗ったことあります? すっかりフロント2輪のこのスタイルに違和感を感じることはなくなりましたけど、実は私もじっくり乗れたことがなかったので、今回は1週間付き合ってもらいましたよ!
文:月刊オートバイ編集長 松下尚司/写真:赤松 孝、松川 忍

原付二種と150cc前後のバイクは人気が上昇中

画像: YAMAHA TRICITY 125 排気量:124cc メーカー希望小売価格:42万3500円(税込)ABS仕様車は46万2000円 現行モデルの発売日:2019年3月20日

YAMAHA TRICITY 125

排気量:124cc
メーカー希望小売価格:42万3500円(税込)ABS仕様車は46万2000円
現行モデルの発売日:2019年3月20日

月刊『オートバイ』って雑誌は二輪総合誌ですから、原付から各メーカーの最大排気量までを扱うわけです。そうなると、勢いのあるゾーンというか、その時々で、盛り上がっているクラスっていうが自然と分かってくるもんなんですが、まぁ、この数年の原付二種の勢いはちょっと特別ですね。

どのくらい特別かって「花の82年組アイドル」くらい特別。キョンキョン、明菜、堀ちえみです。変わったところでバイリンガルの早見優って感じでしょうか。まぁ、売れっ子が揃ってるってことです。

そんな勢いのある原付二種に加えて、この数年は149ccや155ccなんて10年前じゃ考えられない排気量のモデルが売れてるんだから驚きますね。PCX150が国内販売されたのが2012年からで、155ccのマジェスティSが2013年ですから、もう7年ほど150cc前後の機種も人気ってことです。

画像: YAMAHA TRICITY 155 排気量:155cc メーカー希望小売価格:48万4000円(税込) 現行モデルの発売日:2020年5月15日

YAMAHA TRICITY 155

排気量:155cc
メーカー希望小売価格:48万4000円(税込)
現行モデルの発売日:2020年5月15日

そんな人気の原付二種~150cc前後にあって、少し変わり種、早見優的な存在(かなり強引)なのが、フロント2輪のトリシティ125と155。LMW(リーニング・マルチ・ホイール)という独自の機構は安定感と軽快感の両立を可能にするだけでなく、その個性的なビジュアルで原付二種+αのアラツーゾーンの注目度を上げたモデルです。

そして今回、私、このトリシティ125を1週間試乗させて頂きました。

ヤマハ「トリシティ125」1週間通勤インプレ

現行モデルのトリシティ125は2018年にモデルチェンジしてます。VVA(可変バルブ機構)搭載の124cc BLUE COREエンジンになったり、新設計フレーム&サスを採用したり、LEDヘッドライトになったりと大きくアップデートされてます。

このフロント2輪の珍しい乗り物は個性的な顔つきをしている割にとてもフレンドリー。乗り出してすぐに感じたのは切り返しの反応の良さと安心感。別に原付二種のスクーターでこれまで不安や怖いと感じることもありませんでしたけど、トリシティ125はもっと上級なモデルに乗っている感じ。

画像1: ヤマハ「トリシティ125」1週間通勤インプレ

軽快なのにしっかりとフロントを掴んでくれるっていうんでしょうか。でも、決してスポーツモデルの硬いサスのようなものじゃなくて、とてもしなやかで、乗っていて疲れない。何てことない日々の通勤がとても楽しいんです。

私の通勤ルートは幹線道路ということもあって、クルマは速いし流れに乗る時はしっかり走らないと危ないんですが、まぁ、よく走るし安定してる。最近の125ccはどのモデルに乗っても作りが良いですね〜! ただトリシティ125に関して言えば、より一層、その印象は強いかも。なんせ、車体は155とほぼ共通なので直進安定性も良いんですよ。そう考えるとお得ですよね、150ccクラスの兄弟車って。

ただ、155と共通になったことで押し引きは少し重く感じます。フロントが2輪ってだけでタイヤ1本と比べれば重く感じるでしょうけど、駐輪場に止める時に前後していると「あ、ちょい重めだな」って。正直、大したことじゃないですけどね。

画像2: ヤマハ「トリシティ125」1週間通勤インプレ

今回のトリシティ生活は1週間あったと言ってもほぼほぼ通勤のみです。毎日片道20分くらいですかね。でもね、この毎日決まったルートを走るってことがバイクの良い点、気になる点を知るには適しているんですよ。

結果、思ったのはトリシティ155も乗ってみたいってこと。もし、遊びに行くならと考えていたら155に乗りたくなったんですよね。わざわざ125から155に買い替える人がいるというのも以前は理解できなかったんですが、今回で少し分かった気が。で、1週間の感想を簡単に言いますね。

「トリシティ、欲しいよ〜!」

文:月刊オートバイ編集長 松下尚司/写真:赤松 孝、松川 忍

私、『オートバイ』『RIDE』の編集長です。過去にはスクーター専門誌の編集長だったことも。身長が180㎝以上あるので車体の大きさを気にしがち。

ヤマハ「トリシティ125」の注目ポイント

画像: 基本的にバイクは斜め後ろからがカッコイイと思うタイプなんですがフロントがマッチョな感じでも良いですね。面が大きいからペイントとかしたくなりますわ。

基本的にバイクは斜め後ろからがカッコイイと思うタイプなんですがフロントがマッチョな感じでも良いですね。面が大きいからペイントとかしたくなりますわ。

画像: 特殊に見えるフロント2輪は乗り始めてしまえば、驚くほど気にならない。むしろ、一度この安定感のあるしなやかな足を知ってしまうと、「昔の原二にゃあ戻れねーな」となってしまいそう。

特殊に見えるフロント2輪は乗り始めてしまえば、驚くほど気にならない。むしろ、一度この安定感のあるしなやかな足を知ってしまうと、「昔の原二にゃあ戻れねーな」となってしまいそう。

画像: コンビニフックはめちゃめちゃ使いました。逆に一度も使わなかったのが右の小物入れ。ただ、そこにDCジャックがあるのは嬉しい。

コンビニフックはめちゃめちゃ使いました。逆に一度も使わなかったのが右の小物入れ。ただ、そこにDCジャックがあるのは嬉しい。

画像: スピードメーターの数字のデザインがものすごく好きです。ドアスコープを覗いた時みたいなフォントの感じがかなり好き。思わず見ちゃう。

スピードメーターの数字のデザインがものすごく好きです。ドアスコープを覗いた時みたいなフォントの感じがかなり好き。思わず見ちゃう。

画像: ビッグスクーターが流行った時代はシート下に何十リットル入るかってのもウリでしたけど、約23.5Lもあったら十分ですね。全くもって不満なし。

ビッグスクーターが流行った時代はシート下に何十リットル入るかってのもウリでしたけど、約23.5Lもあったら十分ですね。全くもって不満なし。

ヤマハ「トリシティ125」主なスペックと価格

※《 》内はABS仕様車

全長×全幅×全高1980×750×1210mm
ホイールベース1350mm
最低地上高165mm
シート高765mm
車両重量159kg《164kg》
エンジン形式水冷4ストSOHC4バルブ単気筒
総排気量124cc
ボア×ストローク52.0×58.7mm
圧縮比11.2
最高出力9.0kW(12PS)/7500rpm
最大トルク12N・m(1.2kgf・m)/7250rpm
燃料タンク容量7.2L(レギュラーガソリン)
変速機形式Vベルト式無段変速
キャスター角20゜
トレール量67mm
タイヤサイズ(前・後)90/80-14M/C 43P(チューブレス)・130/70-13M/C 57P(チューブレス)
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格42万3500円(税込)《46万2000円(税込)》

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