最新SR400は、昔からのSRファンも納得できる
一時的な生産終了から2018年に復活。
1978年から今日2020年まで、『SR』っていう単一の車種がこれほど長く作り続けられているなんて、それだけでもすごいことです。
例えば、同じ400ccで知名度抜群のホンダCB400SFだって、初期型は1992年登場。SRの歴史には遠く及ばないんですよね。
SR400の何がいい?
じゃあ、そのSR400って何がいいの?って聞かれたボクはまず第一に『流行り廃りが無いこと』を挙げます。
今のご時世、例えばスマホだったら、2年後にはもう旧型。バイクの新型だって目新しさが無くなります。
でもSRは違う。
ずっと変わらない。
だから、長く付き合っていけるんです。
むかしのキャブレター車にだって強い魅力はあるし、現行車だって……
そして今回は現行車のお話です。
もちろん燃料供給は機械式のキャブレターじゃなくてフューエルインジェクション。
ここで『インジェクションは味が無い』なんて思わないでくださいね。
ボク自身、久しぶりに乗ってかなり驚きました。
2018年の復活後のSR400。いつの間にか『インジェクションだから……』なんて絶対に言えない完成度になってたんです!
ホントに、まるでキャブのバイクみたいな味わいがある!?!?
インジェクションのSR400はここまできた!
技術は日進月歩っていいますけど、現行車のSR400に乗るとそれを実感します。
個人的にSRはキャブレターじゃなきゃ!っていう人の気持ちもわかるので……キャブにはキャブで、やっぱりそれにしかないテイストがありますから。
それでも!今のSR400、本当にいい線いってると思う。
SR400らしさが、ここにきて強くなった!?
エンジンは排気量399ccの空冷単気筒。始動方式はキックのみ。
SRはずっとこれです。
キックオンリーっていうのは仲間とツーリング行く時とか、ちょっと大変なんですよね(笑)
でもそれがSRなんだから仕方ない。嫌なことじゃありません。
そして最新の排ガス規制に対応したSR400のエンジンが、いいんです!
まず、マフラーの音が良くなった。
うるさくはない、しっとりと大人っぽい単気筒のバタバタとした音。
決して、すごく静か!じゃないです。
そのサジ加減の印象がまず良かった。
そして、走り始めてからの振動と加速が、これまたいい!?
エンジンの鼓動感は相変わらず。
いまのSR400の特徴は、そのドコドコ感に音とパワー感が正しくシンクロしたっていう感じなんです。
スロットルを開ければ(良い意味で!)もったりとワンテンポ遅れてから加速する。でも非力じゃない。ちゃんと力がある。
そこに合わせて、バタタッと空冷シングルのサウンドがきちんと耳に届きます。
ボクは仕事柄、いろんなタイプのバイクに乗ります。
速いバイクもあれば、快適さに特化したバイクもある。
そんな中でSR400っていうバイクは……
無意識のうちに、ものすごくゆっくり走っちゃうのが特徴です。
【SRファンならわかるはず!】
ふと気が付くと時速40キロとかで走ってる!?
冗談抜きで、SRで走るとスピードに興味が無くなります。ホントもう全然どうでもよくなる(笑)
SR400は、時間と切り離されるバイク
しかもね、SRってメーターに時計がないんですよ!?
久々に乗って、いま何時だろ?ってふと思ってメーター見て気づいた。
逆の意味で衝撃でしたよ。時計がないバイクなんて、まだあったのか!?って。
そこから数分、時間が知りたくてやきもきしたけど……諦めた(笑)
後でいいや、って。
こう思えるのも『SRだからこそ』でしょうね。
そして時間が気になってたはずなのに、一旦諦めたら『何か』から解放されました。
本質的にバイクって、走っている間は何もできないものなんですよね。
些細なことかもしれません。でも改めて、そこに気づけた時に『やっぱSRってスゲェなぁ』って思ったんです。
実はSR400、250ccよりもお手頃?
ちなみにSR400って今でも新車価格58万3000円に抑えられてるんですね。ご存じでした?
最近は250ccでも60万円以上なんて当たり前なので、逆にスゴいなと感心。
もちろん車検はあるけど、ずっと長く付き合っていける普遍のバイクが新車で約58万円で買えるっていうのは、むしろお買い得に思えます。
このへんは、現在もSRを愛しまくりの人には強く賛同してもらえるはず(笑)
ただしSRって、愛車にするとSRしか目に入らなくなるという不思議な現象が起こりますから注意が必要です
SR400は『新車』で乗ってほしい
そしてボクは、SRっていうシンプルなバイクだからこそ、中古ではなく、フルノーマルの新車をおすすめしたいと思ってます。
カスタムするにしても、まずは完全なノーマルからがいい。
そう思う理由は続きの『中編』でお話ししますね!