スピードショップイトウがカスタムした「Z900RS」
自ら乗り込んだ経験をユーザー車両にも生かす
空冷Zを多く扱うショップやパーツメーカーの興味も惹いたZ900RS。スピードショップイトウの伊
藤晶雄さんもそんなひとりだった。
「じゃあ実際どうなのって買って、慣らしでちょっと乗ってみたら尻が痛くなる。オプションのハイシートでも変わらない。ちょっとイヤになりかけたんですけど、いやいや、これに手を入れてみようって決めたんだから逃げないようにしようってロッズデザインの佐伯君にフルペイントを頼んだんで
す」とRSとの付き合いを進める。
「せっかく出てきたバイクだからバイク界も盛り上がるといいよねって感じで、RSでカスタムしていこうと思ったんですよ。僕は自分でいいな、面白いなと選んだパーツを付けて、90年代のカスタムバイク的なのを作りたかった」そう言う伊藤さん。
そしてこの車両は、そんな伊藤さんの車両を見たオーナーが「基本的に同仕様で」と依頼して製作されたものだ。
ペイントは伊藤さんのRSと同パターンの色違い。リヤサスをアラゴスタとしてテール下がりを抑えて先述の尻が痛くなる問題を解消、アルミ鍛造ホイール化やハンドル変更で乗りやすさとシャープ
感を高める。パーツこそ異なるがある意味でSSイトウ・コンプリート車と言える1台に仕上がった。
伊藤さんはさらに乗り込んで必要になるパーツの製作、そしてRSをより身近にするサスペンション
チューニングサービスもリーズナブルに始めている。この経験はRSで悩んでいる人にフィードバックされるから、悩んだら一度相談を。
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SPEED SHOP ITO Z900RS 詳細説明
ハンドルバーはZ900RS CAFEを純正流用して少し下げている。フロントマスターはブレンボRCS、クラッチレバーホルダーはこれに合わせたデザインのコーケン製に変更(操作もラジアルマスターのように軽くなる)してルックスも操作感もバランスさせる。
ブルー×シルバー+フレークの外装ペイントは90年代スタイルでと伊藤さんが自分の車両に依頼したもののパターンを生かしつつ、メタリックグリーンをブルーに置き換えてロッズデザインが仕上げた。
ラジエーターコアガードはエッチングファクトリー製でSS ITOロゴの入るオリジナル品(税別1万6000~1万8000円)。フロントブレーキラインはアレーグリ製を各車両に合わせてSSイトウで製(ジョルトシステムによる)。フロント中央から左右にホースを等長で分けるSSイトウ製ブレーキセパレーター(税別6800~7800円)も装着してある。
前述のシート問題はテール下がりを抑えることで解消できるので、ノーマルサスがへたって尻下がりになってきた場合はプリロードをかけて症状を抑えるといい、と伊藤さん。
テールカウルは伊藤さんもお勧めというドレミコレクション製で20mmロング化。フレームのネック部カバーとインジェクションカバー、フロントフェンダーステーはマジカルレーシング製品でカーボン化した。
ホイールはO・Z GASS RS-Aで3.50-17/6.00-17サイズ。前後キャリパーはブレンボでディスクも前後サンスター・プレミアムレーシング。リヤショックはSSイトウ/アラゴスタ(19万9000円)でマフラーとステップはナイトロレーシング。
なおフロントフォークのチューニングは外観色変更が税別3万円、内部モディファイが税別6万円等で、サス・チューニングショップのサスペンションエッヂが作業する。
取材協力:スピードショップイトウ
記事協力:ヘリテイジ&レジェンズ
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