実用性が高くコスパも良好。普段使いにちょうどいいヘルメット
「ROM」は国内に300以上の店舗を持つオートバイ販売店、レッドバロンのオリジナル用品ブランド。中でも注目されているのが、通勤通学からツーリングまで幅広く使えるオープンフェイス型ヘルメットだ。
帽体の素材は複雑な帽体形状でも成形しやすく、製造コストも抑えられるABS樹脂。帽体にリブラインを設けて剛性を確保すると同時に、シャープなデザインも実現している。
被り心地はやや浅め。長時間被り続けていても快適で、あご紐のワンタッチバックルと併せて着脱は驚異的にスムーズだ。頭頂部のエアインテークから取り入れた走行風も内装の溝を通って排出されるため、見た目の印象よりベンチレーション効果が高く、不快な蒸れも防いでくれる。
なによりも普段使いで便利なのが、通常のシールドの内側にサングラス機能を持つインナーシールドを装備していること。帽体左側にあるレバーの操作で簡単に上げ下ろしできるから、日差しが眩しければサッと下ろし、トンネルに入ったときなどはスプリングの力で瞬時に上げられる。シールドはアウター、インナーともに歪みがなく視界の広さも抜群。
内装のセンターパッドとチークパッドが簡単に着脱でき、手軽に洗濯できるのも普段使いに嬉しい仕様だ。充分な安全性と充実した装備ながら価格も手ごろ。レッドバロン店頭で実物のチェックをお勧めする。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
内装のイヤーホール(耳が収まる凹み部分)の深さがやや浅めで、厚みのあるインカムのスピーカーだと装着しにくいかも。日本の夏の暑さ、走行速度域を考えると、ベンチレーション性能はさらに引き上げて欲しい。
文:太田安治/写真:赤松 孝