ユーザーの使い勝手や細部にも気遣った作り
’17年末の発売以後の2年半の国内バイクシーンを牽引してきたと言えるカワサキZ900RS。カスタムにはボルトオンパーツが主で動いているとも聞くが、そこで気になるのが、機種ごとに多くのアルミ削り出しパーツを送り出しているアグラスのデモ車だ。
「ラインナップの主力となるのは各部のスライダーとステップなんですが、それぞれの機種に適した形状にも気を遣っています。ステップなら実際に乗った時にいい位置に来るかを現車確認して設計し、試作を重ねた後に試走も行った上で製品にしています」
こう言うのはアグラスの製品開発担当、久保山さんだ。
「車両にはそれぞれ適したパーツの使い方があって、Z900RSの場合はネイキッドなのでドレスアップ効果の比重も高めになります。機能面だとアッパーブラケット(ハンドルクランプ)。ブリッジタイプとセパレートタイプがあって、純正はブリッジタイプ。そのグレードアップをしたいなら前者です。後者のセパレートを用意しているのは、ガジェットホルダーをハンドルに付けたいけど、純正タイプだと形状上付かないから……という要望に応えたものです。
ハンドルポストとのセットになった製品も用意していて、こちらだとポストのスペーサー入れ替えで①純正/②5mmアップ/③5mmダウン/④10mmダウンの4つの高さが選べます」 と、通常のポストにはない機能も持たされていることに気がつく。スライダー類はどうなのだろう。
「表側の機能としては他機種と共通ですが、裏側は個別です。できるだけスマートに付くように、機種ごとのエンジンカバーに沿わせた逃げやエグリも作っているんですよ。なかなか見えないんですが、付ける際ちらっとでも裏側を見ていただけると分かるかと」(笑)
ほかにエンジンハンガーも、ドレスアップ効果を出しながら、付ければ車体全体のしっかり感も増すという。揃えていけば全体の統一感も増すアグラスの削り出しパーツ、機能でもルックスからでも、試してはどうだろう。
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Detailed Description 詳細説明
ハンドルを上から支持する「アッパーブラケット」(一般で言うハンドルホルダー)は、純正同様に左右一体のブリッジタイプと、左右ピースを分けたセパレートタイプを用意。下写真のハンドルポストをセットにしたものでは純正/上下5mm/下10mmの4つの高さが選べるようになっている。
アッパーブラケットおよびハンドルポストには、さらにトップブリッジとステムもセット化して剛性を高めるキットが用意される。
ラジエーターサイドカバーはノーマルではアルミを曲げて成型したプレートだが、アグラス製はNCマシニング削り出しで質感を高める。ラジエーターコアガード(ステンレス製)も定番パーツで、写真のAGRASロゴ入りとなしとから選べる。
エンジンハンガーはフロント(シリンダーヘッド後ろに装着する小さな三角形状)とリヤ(シリンダー後ろに装着する平たい三角形状)の両方を用意する。アルマイトカラー7色と、めっき仕様の計8色が選べる。質感と同時に車体剛性も上げられるパーツなのだ。
エンジンカバーに装着するレーシングスライダーは右側に装着する「クラッチA」と左側に装着する「ジェネレーターA」ともにアルミ製ベース+ジュラコン製スライダーの構成。ベースは各エンジンカバーと共締めだが極力エンジンに沿った形状である点にも注目したい。
エンジンカバー用レーシングスライダーのうち、左用の「ジェネレーターB」は同Aと異なり、スペーサー以外がオールジュラコン製となっている。
アクスルプロテクターはテーパー形状のコーンタイプで、アルミシャフトで取り付ける。アルミ3色/ジュラコン2色の5タイプあり。
リンクプレートはホリゾンタルバックリンクのプレート2枚セットで、ショックの支持剛性も高まる。料金追加でカラーオーダーも可能になる。
バックステップはUP:45/55mm×BACK:15/25mmの4ポジションタイプ。純正のブレーキスイッチがそのまま使えて、ステップバーも写真のMFJ-Bが標準(エンドのジュラコン色は白or黒)だがオーダー時にMFJ-Aへの組み替えも可能だ。また同社STDバー(別売り)も使える設定になっている。