※最近、各地で二輪車の事故が多発しています。運転の際は余裕をもって、交通ルールとマナーを守った運転を心がけましょう。また、長期間運転しなかったバイクの点検も忘れずに行うようにしてください。
※本編でご紹介している写真の撮影は全て車両通行可能な場所で行っております。
さいはて感はあるけれど…またしても曇天
礼文島で一泊した翌朝。天気予報では風は強いが晴れると言っていた。朝ごはんを食べて、昨日行きそこねたスコトン岬に向かう。礼文島最北端の岬だ。そこからドーンときれいな海が見えると言う。
曇りじゃん・・・。
しかもかなりの強風。完全な吹きっさらしで、とてもじゃないが居られない。で、岬に1軒お土産屋さんを発見したので、そこでお茶でもしようかと入ってみたのだが…。
「すみません、カフェはまだ営業してないんです…」
残念!
ということで、とりあえず、岬の先端に行って写真を撮って撤退することに。
せっかくの絶景ポイントなのに残念だ。でも、さすがにこれだけ雲と風が出ていると、ある意味「最果て感」は強調されて、それはそれでいいかもしれないが(笑)。
次に、スコトン岬の手前にある「江戸屋山道」に行ってみることに。
なんで江戸屋?
と不思議に思うかもしれないが、なんでも「江戸屋」というきんつば焼屋があったので、それが名前の由来なんだそうだ。
面白いのはその屋号よりも、その店を営んでいた銭屋五兵衛と言う男。加賀の商人なんだそうだが、ロシアなどと密貿易をして富を築いたそうで、この礼文島がその拠点になっていたと言うわけ。
時は鎖国真っ只中の時代。どう考えてもアウトなんだが、金沢藩への献上金の見返りとして黙認されていたと言うわけ。要するにワイロです。
そう聞くと聞こえは悪いが、その当時の加賀藩は経済状況は芳しくなかったそうなので、彼の献上金の存在は大きかったに違いない。と考えれば、地元では英雄なのだろう。それに、彼の富を築いたのは基本的に北海道の地で獲れる海産物や木材で「海の百万石」と言われたほど。その規模は相当なものだったはずだ。
歴史というのはひとつの情報だけでなく、さまざまな側面から見ると、また面白いものだ。
待てばいつかは晴れる。ということで再び絶景モードに
そんな江戸屋山道だが、行ってみるとこれまた絶景! 突端ある山の上を走るので、両側が海、しかも周りは切り立った山! これはすごい。北海道とはまた違う、壮大な景色だ。
この景色をしばし堪能していると、奇跡が起きた! そう、晴れてきたのだ!
いったん陽の光が入ればこの景色ですよ! すごいよね!
雲があるので青空は望めないが、緑に光が当たるだけで全然印象が変わる! 日本ってすごいなぁと改めて思う。
西側の海岸線に降りてみると、これまた断崖絶壁が美しい!
この横では礼文昆布を干しているおじいさんがいて、あたりには昆布の匂いがあふれている。
ここで、またしても監察員のおじさんに出くわした。でもおじさん、車に乗らずに歩いている。
なんで車で巡回しないんですか?
素朴に尋ねてみた。
「クルマで回るとね、見落とすんだ。花を。ほら、あそこにもここにも咲いてるだろ? そういうのをみてチェックしてるんだ」
花! 確かに花がいっぱい咲いているが、そういうのも観察しているのかと妙に感心したのであった。
礼文は晴れれば絶景の宝庫! しばしお楽しみください
じわじわ南下しようとバイクを走らせると、気になる脇道があったので入ってみる。きれいに舗装された道路で、しばらく行くと公園っぽい景色になった後は、その先は砂利道になっている。
いやー、オレってこういう道見つけるの、なんてうまいんでしょ!
と思いながら進んでみると、
なかなかワイルドな林道になりました…。
こういう林道の場合、大抵最後は行き止まりだったりするのだが、しばらく進むと舗装路になるではないか。しかもなんか書いてある看板がある。
そのまま進んでいくと道は丘を上がり、気がつけばまた見晴らしのいいところに出た。
気がつけば青空も出てきた!
風は一向に強いままだ。
…そう、実はこの風のおかげで、礼文ウニを食べ損なっているのだ。海が荒れて漁に出ていないので、ウニが食べられなかったのだ。
礼文と言えばウニなのに!!
ウニのこともあるし、礼文はもう一回来よう、と、この時思った。
だったら、今から利尻島にいこう!
確か昼の便に乗って利尻島に寄れば、利尻から稚内の最終便まで2時間あったはず。2時間もあれば利尻島一周できるでしょう!
ということで、急遽利尻島に渡ることにした。