文:太田安治/写真:南 孝幸、松川 忍、柴田直行/モデル:平嶋夏海/特別ゲスト:チュートリアル福田充徳、レイザーラモンRG
ヘルメットのメンテナンス方法
ヘルメットはライダーにとって最も重要な安全装備であり、服と同じく常に身に着けるものなので日常的にケアしておきたい。
その意味では外側の汚れを取るだけでは不十分。内装を洗えば気持ち良く被れるし、シールドをケアしておけば曇りや雨滴の付着を予防してクリアな視界が確保でき、安全で快適なライディングにつながる。
特に内装は排ガスやホコリ、皮脂で汚れやすいので、これから汗をかく季節はマメに洗って清潔さを保ちたい。
① 帽体のお手入れ

帽体を磨く際にワックスを使うと持ったときに滑って落としやすくなり、雨天時に流れて油膜がシールドに付着する。専用ケミカルの使用がお勧めだ。

エアダクトには埃が溜まりやすいうえ、虫の死骸が入り込むことがある。水で濡らした綿棒で丁寧に掃除しよう。

ケミカル剤はタレや飛び散り防止のためウエスに付けてから拭くことが原則。白いウエスなら汚れや拭き残しも確認しやすい。
使ったケミカル用品はこれ!
ピカール「ピカール液(180g)」/税込価格:税込価格:440円
ヘルメットメーカーのレーシングサービスも使っている定番商品。小傷も磨き落とせる。
PITGEAR「ヘルメットクリーナー(100mL)」/税込価格:1210円
油汚れや虫の死骸落としに効果的な洗浄剤。ワックス成分は20%に抑えられている。
② シールドのお手入れ

シールドの汚れ落としは外して中性洗剤で丸洗いするのが手っ取り早くて効率もいい。洗った後は水滴を拭ってしっかり乾燥させる。

シールドに付着した虫汚れを擦り落とそうとするとシールド表面を傷付けてしまう。専用ケミカルを使えば手早く簡単に落とせる。

虫の死骸は乾くとこびり付いてしまうが、濡れたティッシュを被せて水分を含ませてからシールドクリーナーで拭けば簡単に落ちる。

シールドを元に戻す際、ホルダー部分にシリコングリスを塗っておくとシールド上げ下げや着脱がスムーズになる。付け過ぎると埃が付着するので少量で充分だ。
使ったケミカル用品はこれ!
デイトナ「虫取り泡スプレー」/税込価格:2200円
シールド、スクリーン、塗装面にも使用可能。使用方法はスプレーして拭き取るだけだ。
このアイテムも使える!
デイトナ「くもり止めスプレー」/税込価格:1100円
界面活性剤によってシールド内側の曇りを防止。塗り重ねるとさらに高い効果が得られる。

曇り止めはシールドの汚れを落として乾燥させてから直接スプレーし、ウエスで塗り伸ばす。風通しのいい場所で施工すること。
③ 内装のお手入れ

チーク(頬)パッドには皮脂、汗、排気ガスのほか、女性の場合はファンデーションも付着する。このケアは外して丸洗いが一番。

洗濯洗剤を薄めて押し洗い。小さめのバケツを使うと効率よく洗える。スポンジを痛めるので捻るような力は加えないように。
2分ほどの押し洗いで無色だった洗濯液が茶色くなった。タオルで水分を吸ってからすすぎ洗いすると作業時間を短縮できる。

タオルで水分を吸い取ってから風通しのいい場所で陰干し。直射日光に長時間当てると内装生地の色が抜けることがあるので注意を。
手洗いが面倒ならネットに入れて洗濯機で洗ってもいい。調整機能があるなら水量を多め、水流を弱めに設定し、洗剤は少なめに。
ヘルメットの内装専用の洗剤を使えばより確実!
デイトナ「ヘルメット内装専用洗剤」/税込価格:660円
内装専用に開発された中性洗剤(2回分セット)。2Lの水に1袋(5g)を溶かして使用する。
文:太田安治/写真:南 孝幸、松川 忍、柴田直行/モデル:平嶋夏海/特別ゲスト:チュートリアル福田充徳、レイザーラモンRG