250フルカウルスポーツ第二章! 選りすぐりのモデルが続々登場
道路運送車両法で軽二輪(125cc超・250cc以下)に区分されているこの250ccクラス。
免許制度が変わった1975年以降は400ccクラスと人気を二分していたが、レーサーレプリカブームの終焉、各種環境規制の強化によって、2000年代にはスクーター以外の車種が激減。250ccロードスポーツモデルは手軽で実用的な125cc車、趣味性の高い大型車という二つのセグメントに挟まれて影の薄い存在になっていた。
しかし、車検がないのに加え維持費も安く、高速道路も走れるなど、軽二輪クラスには多くのメリットがある。2000年代に人気が低迷した理由は、ユーザーを魅了するようなモデルがラインアップされていなかったということだ。
その証拠に、2008年にカワサキからタイ工場生産のニンジャ250Rが発売され、その戦略的な価格もあって国内でも大ヒット。
同時期に巨大マーケットの東南アジア市場では250クラスの需要が急増し、CBR250R、GSR250、YZF-R25がそれぞれタイ、中国、インドネシアで生産され、日本に続々と上陸。さらにネイキッドバージョンも加わって選択肢が増えたことで、国内250クラスが一気に活気づいた。
その後、ホンダからCBR250RRが、スズキからGSX250Rが登場。YZF-R25は2代目となり、先駆者であるニンジャ250はいまや3代目となっている。
加えて今年、スズキから油冷エンジン搭載のジクサーSF250が登場、カワサキからは話題の4気筒スーパースポーツ・Ninja ZX-25Rがデビュー。このカテゴリーの活況ぶりは当分続きそうだ。
文:太田安治