カブを乗りこなしてるモトクロスライダーを探すのだ。
国際A級ライダーに来てもらったぞ。
と、いうわけで「びじばいぱにっくJAM1」でもご協力いただいた鈴木友也選手。国際A級ライダーであり、サスペンションのプロショップ「サスペンションエッヂ」の代表でもあり、KYBの開発テストライダーも努めていたという大物。普段は、愛車のスーパーカブ70スーパーデラックスを駆る、まさにうってつけの人材なのよね。
ちなみに、びじばいぱにっくJAM1の模様はコチラ。
そんな鈴木友也選手に協力してもらえることになりました、ありがとうございます。
鈴木友也先生
全日本モトクロスで活躍したり、モトクロスアジア選手権で優勝したり、KYBの開発テストライダーだったこともあるバキバキに凄い人。いわゆるひとつのプロライダー。
愛車のスーパーカブ70スーパーデラックス(ややこしい)は、「本田宗一郎さんがかかわってるスーパーカブということで選びました。色々なバイクに乗って各々魅力があるんですが、これに乗ると『やっぱりこれだわ』ってなる不思議な魅力のあるバイクですね」
あと、同じくモトクロス国際A級ライダーの河村広志選手とともに「第3ヒート」というモトクロスライブトークショーをwebで展開してる。
今回の会場は、愛知県瀬戸市の「スラムパーク」さんにご協力いただきました。
オフロード用品最大手のダートフリークさんが運営するオフロードコース。バイクだけじゃなく、自転車用のコースもあるぞ。
取材協力スラムパーク瀬戸
オフロードバイク、MTB、キックバイク、電動バイクに対応する本格オフロードコース。コンセプトは「これからオフロードを始める方が安全に練習できる場所」ということで、気軽に遊びに行ける敷居の低さも魅力。トレールコースやショートダウンヒル、トラッカーコース、さらにはMXビギナーコースなど、用途にあわせたさまざまなコースが用意される、まさにオフロードのテーマパーク。
住所/愛知県瀬戸市余床町618
TEL/090-6087-6747(管理者:波多野)
営業時間/8:30~17:00
定休日/毎週月・木曜日
というわけで本記事での走行写真・動画はクローズドコースでプロライダーが行っています。演出上、激しいジャンプや登坂もありますが、くれぐれも真似をしないでください。
また、「鈴木友也選手によるライディングテクニック」の紹介になります。その他のライディングテクニックを否定するものではありません。あくまでも参考意見とお考えください。
今回のテーマは「足裏感覚」と「Rブレーキ」。
さて、鈴木友也選手にまず相談。というのも、若林的には、「ツーリングで起こりうる不整地のシチュエーションに対応したい」というのがあったんですよ。
なにかっていうとこんな感じ。
「一速でなんとか登れるくらいの急な坂での上りと下り。路面も悪くて怖かった」
「キャンプ場にもうすぐ着くぞーっておもったら突然砂利道になって大層びびった」
「キャンプ場内でサイトに向かう道が急坂かつ土」
とかとか。キャンプツーリングで起こりがちな、「ふとした時に現れる過酷な状況」に、びびることなく対応できるようになりたいんです。
もちろんあれです。前回同様、スパルタはなしで。目からうろこ系でお願いします。
そういうことであれば、基本の足裏の感覚を意識することが大事です。
ほう!きましたね。なんだか目からうろこな予感がしますよ!
まず人間は外部からの刺激が多いんです。それで情報処理をきちんとするために普段よく使う部分の情報はカットされてます。
ですので、普通に歩いているときの足裏の感覚を意識しないと思うんです。
なので、バイクに乗ってるときに、足裏の感覚を意識する。それだけで、乗りやすくなりますよ。曲がるときも足の裏を意識するだけで、すごく楽になります。
満員電車に乗っていて、揺れたら足で踏ん張りますよね。それです。
あと、人はパニックになったり焦ったりすると手でつかもうとするんですよ。
そうならないように、足裏で体を支えて、パニックにならないよう心に余裕をもつことで、腕に力も入らずオフロードでもオンロードでも自然に乗ることが出来るようにあります。
足裏を意識し続けると、じきにタイヤの位置が感じ取れるようになります。
車でいうところの車両感覚ですね。タイヤの位置がわかるようになれば、腕前としては、中~上級者になってますよ。
意識するだけで上手くなるって、話がうますぎて不安になるんですが!
それだけでものすごく変わりますよ。
自分の開催しているライディングスクールでも、足裏感覚の意識だけで一気に成績が伸びた人が何人もいます。
スーパーカブに限らず、バイクという乗り物は人間ありきなんですよ。まず、わかりやすくコーナリングで説明しますね。
バイクが勝手に曲がるのではなく、ライダーが曲がるための操作をし、それにバイクがついてきて初めて曲がる。で、コーナー出口ではアクセルを開ければ起きる。
なのでまず最初に、ライダーがバイクのバランスを崩してやることで、曲がるようになるんですよ。
バランスを崩すというのは、人間が先に身体を地面に近づくように倒れることでバイクも倒れてくるきっかけができるということですね。
そのときに足の裏も使って、バイクを操作してるんですよ。
なるほど!
あとオフロードといえば、足を出して曲がるのカッコ良いですよね。あれやりたいんですけど。
あれは、車体を傾けるために、より重心を内にもっていくためのテクニックなので、必要がなければ足を出さずに普通に走った方が良いですよ。
そうですよね。オンロードでも、峠で膝をすったりしないですもんね。
足だしも膝すりもやってみたいけど、無理やりやるのは危ないですよね。
それと、ブレーキ、コーナーリングでのスピードコントロールにはRブレーキが非常に大切ですね。前回のまえ坊さんも話していたと思うんですけど、まず最初にRブレーキです。そうすることですごく挙動を安定させることができますよ。
グローブと靴は、車体への入力を行う超重要アイテム
なるほど、ということは足の感触がとても大事。で、今回はびじばいぱにっくJAM1のときから気になってた、FOXレーシングのボンバーブーツをオススメしておきたい。というのも試着させてもらったけど、これすっげー良いのよ。
見た目はオフロードシューズって感じで割とスマートな雰囲気なんだけど、実際にはショートブーツ。オフロードブーツのフィット感や使いやすさを残しつつ、普段使いにも対応できる動きやすさも併せ持つ万能選手。オフロードモデルや林道ツーリングにはマジおすすめ。
なお、鈴木友也選手曰く「これはFOXのインスティンクトの感触ですね」とのこと。
インスティンクトってのは7万円くらいする、オフロードブーツのフラッグシップモデルだぞ。やばい。
あと、鈴木友也選手に教えてもらった、エアライングローブ。モトクロスのトップレーサー達も愛用する逸品。薄手な上に掌側は一枚皮で、手の動きを阻害せず、ハンドルからの入力を緻密に伝えてくれる。シューズと同様、バイクに直接触れる部分だけに感触てのは大事なのね。あと、割と安いのもありがたい。
では、長い前振りになってしまったので続きは後編で!
急坂や砂利道での走行を、足裏の動きやRブレーキの使い方を取り入れて解説していくぞ!
そのあとは鈴木友也選手のカッコ良い走りも撮っといたぞ。
スーパー・カブカブ・ダイアリーの過去記事・動画
若林浩志/プロフィール
愛知の地方カメラマン。1973年生まれ。撮影は、バイクと料理とブツ撮りが好き。
所有バイクは、ホンダ・スーパーカブ90とヤマハ・TDR250。平成終盤にキャンプに目覚め、ネットで用品を買いまくる毎日。
趣味はamazonレビュワーランキング上げ。最近はメルカリにハマっています。