砂利道を走るぞ/足裏感覚
スラムパークのコースは土なので、あえて砂利の駐車場を使わせていただきました。割とリアルなシチュエーションでしょ。
で、基本的なフォーム。とはいえ、派手なことはなんもないのよ。普通にしっかりと両足の裏がステップに乗ってることを意識するだけ。もちろん手に力を入れる必要もなし。
お次はあえてのスタンディング姿勢。「必要なければやらなくて良い」んだけど、あえてお願いしてみた、わかりやすいかなと思って。
でね、見てもらうとわかると思うんですが、ニーグリップを意識しなくて大丈夫なのね。そもそも、挟むところもないんだけど。座ってても立ってても足裏で車体を抑えてるの。
まっすぐのときは両足の裏を意識するのが大事、と。じゃあ曲がるときはどうなんだろ。
曲がるときには、きっかけは身体(上体)で、車体に反応させるスイッチに足裏を使うという感じです。
倒したい方向に上体が倒れるから体を支えることになります。その自然な流れとして内足が踏み込まれる感じです。
なるほど、よくわからないのでやってもらいました。
センタースタンド掛けた状態な上に、やや大げさにやってもらってるので、走行状態とは違うけど、こんなイメージってことで。
上体が傾いて、それにあわせてうち内足が踏み込まれてる、のね。重心は左右にいくけど、足裏がまっすぐステップに接してるのが大事なポイント。たぶん。
で、それを踏まえて下の写真を見てみてよ。
見た目がカッコイイから上体に目がいきがちだけど、足とステップがしっかり仲良し感出てるよね。
ちなみに今回着用してるFOXのボンバーブーツ。オフ用ショートブーツだけあって、見た目より遥かにしっかりがっちりなんだけど、それでも足裏の感覚ははっきりわかるのよね。
閑話休題
坂を上ったり下ったりするぞ/Rブレーキの重要性
お次は不整地かつ急な坂での上り下り。写真だとたいしたことなさそうだけど、歩いて上るのも割としんどい。しんどいどころか、撮影してて何度も転がり落ちるかと思った(軽く落ちた)。
で、まずは上るとき。
先生、なんかすごく普通に上ってますけど、どうすればそんなに普通にいけるんですか!?
坂を登るときは、頭が後ろへ傾いて目線が上向きになるのを避けたいです。
ですので、そうならないよう上体を前に倒す感じです。
その時も足裏が触れている感覚を意識にあげることが大事です。
画像で見てもらってもわかるように、少し前かがみになってますよね。
すいません、正直普通に座ってるように見えます。ちょっとわかりやすくしたいんでスタンディングでお願いします。
なるほど、ハンドルに力を入れずに自然と上体を傾けるのが大事なんですね。で、足裏を意識、と。
お次は下り。怖いよね、急坂の下り。上体をやや後ろ目に傾けて、足裏はしっかりとステップにのってるのを意識するのね。わかってきたぞ。
でね、下り坂でしんどいのがブレーキですよね。ブレーキかけないとどんどん落ちてくし、怖いのよね。そこで大事なのがRブレーキ。
どれくらい大事かってのをわかりやすくするために、下り坂で「Fブレーキだけ掛けた状態」と「Rブレーキだけかけた状態」で比較してみた。まずは写真で見てみて。
Rブレーキを使うことでしっかりと安定します。
Fブレーキだけ握ってると、ずるずる動いてしまいますが、Rブレーキだけでちゃんと安定するんです。
ほんとだ、落ちてってますね。と、いうかこの状況、体験したことありますよ。
てっきりFブレーキの容量が足りないのかと思ってました。
いえ、バイクの基本的な構造的な話なので、ブレーキ性能やサスペンションの問題じゃないんです。Rブレーキを使うことが基本ですね。
静止状態で見てみるとわかりやすいですよ。
挙動が大きく違いますよね。
Fブレーキだけだと、不安定な動きになりますが、Rブレーキを掛けた時は車体が自然な動きになってますよね。
それを活かして、先にRブレーキをかけて、その上でFブレーキをかけることで、Fブレーキを有効に使うことが出来ます。
ちなみにこれ、スーパーカブのボトムリンクに限った話ではないんですよ。
テレスコピックサスであっても、タイヤは大きな円運動なので、前だけ掛けると力が逃げていきます。ですから、後ろを先に掛けて初めて、止まろうとする力を逃がさずに伝えることが出来るんです。
というわけで、下りは足裏感覚とRブレーキ。
足裏に無理に荷重をかけようとすると難しいけど、ほんと足裏の感触を意識する程度で全然違うぞ。
これで林道ツーリングにも自信が持てるぜ。
せっかくなので、クロスカブでも走ってもらった。
そういえば、スーパーカブシリーズにオフロードモデルあるじゃないですか。いや、最新のハンターもオフロードテイストだけど、もう少しモトクロス感強いやつ。そう、クロスカブですよ。
で、そのクロスカブをダートフリークのパーツでオフロード指向を高めたデモ車があったので、ちょいとお借りして走らせてもらいました。
頑張ってくれたクロスカブはこちら。
今回のまとめと次回予告
オフロードならではの特別なテクニックがあるかと思いきや、良い意味で想像をこえてあらゆる場面、車種で有効な基本でした。前回のオンロード編を担当してくれた「まえ坊」さんもそうだけど、やっぱりレーサーって基礎をしっかり把握してるのね。
足裏感覚はほんと大事な気がするので、常に意識していこうと思いました。
で、次回は久々にキャンプツーリングいっちゃおうかな、と。もちろんコロナ対策は徹底させていただきます。雨降らないとイイナ。
と、思ったら台風きたわ。中止だわ。さてどうしよう…。
スーパー・カブカブ・ダイアリーの過去記事・動画
若林浩志/プロフィール
愛知の地方カメラマン。1973年生まれ。撮影は、バイクと料理とブツ撮りが好き。
所有バイクは、ホンダ・スーパーカブ90とヤマハ・TDR250。平成終盤にキャンプに目覚め、ネットで用品を買いまくる毎日。
趣味はamazonレビュワーランキング上げ。最近はメルカリにハマっています。