文:太田安治/モデル:平嶋夏海/写真:森 浩輔
「ズレない工夫」で安定性大幅アップ!
現代のロードスポーツモデルはガソリンタンクに高さがあり、タンクバッグを装着しにくいためシートバッグが人気を呼んでいる。だがスポーツモデルは総じてタンデムシートが小さく、フックポイントも少ないのでしっかり固定することが難しい。
ヘンリービギンズのシートバッグは実用性とコスパの高さに定評があるが、新たに加わった「プロシリーズ」はシート底面中央部をノンスリップ素材とし、シート後端を差し込める幅広のベルトを装備。より確実にシートに固定でき、バッグが前方向へズレることも防止。簡単な工夫だが、これまでになかったアイデアに感心させられた。
シート後端への差し込み作業は車種によって違いがあるが、スーパースポーツモデルに多い後端が尖った形状のシートならシートを外さなくても差し込める。長さ600mmの取り付けベルトと併せ、ズレや落下の心配は皆無に近い。
サイズの異なる4種類があるが、テストしたのは最もコンパクトなSサイズ。サイドのファスナーを開けば容量は26Lになり、日帰りから一泊程度のツーリングにちょうどいい。荷物が少なくても型崩れしない補強パネルや連結ベルト、小物を出し入れしやすい両サイドとフラップ部分のポケットなど、ツーリングライダーの要望を盛り込んだ作りで使いやすさも文句なしだ。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
付属の防水カバーは外れて飛ばないように工夫されているけど、やっぱり付け外しは面倒。しかも被せてしまうと荷物にアクセスしにくいので、同社の『WR』のような防水仕様が追加されることを期待します。
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文:太田安治/モデル:平嶋夏海/写真:森 浩輔