※本編でご紹介している写真、動画等の撮影は、全て車両通行可能な場所で行っております。
毎日通い続けたダートも4日目…山頂は果たして晴れるのか?
山頂での晴れ間を求め、3日連続でダートに通ったが、翌日も期待通りの晴れである。が、悲しいかな山頂は雲の中。おまけに風も強く、これではドローンが飛ばせない。
なんて日だ!こんなに麓は晴れているのに。
天気予報を見ると、翌日は完全な晴れマークになっている。今日は捨てて明日に全力投球しよう。一旦はそう決めた。
しかし、こんなに晴れているのに行かなくていいのか?という思いがどうしても湧き上がってくる。人間とは不思議なもので、そうなると勝手なイメージを抱くようになり、それが膨らみ始めるのだ。
「雲減ってきたんじゃね?」
やっぱり行こう! そう思い立って出発したのは15時。遅すぎるのは重々承知だが、行きたくなったものはしょうがない(苦笑)。
もはや「通勤路」と化した函岳のダートを今日も走る。毎日走っているので、どこのコーナーが深い砂利なのかはもう頭に入っていて、ペースも上がる(笑)
すると前方から一台のバンが下りてきたので、すかさず手を振って止めてみる。
山頂ってまだ雲の中ですか?
「ガスってますよ。あ、でももうじき晴れるんじゃないかな。そんな感じでしたよ」
本当ですか!!!!
お礼を告げて一気に山頂を目指す。でも、慌てるな。だってまだ雲の中だと言っていたじゃないか。そこで、ひとまず晴れている林間での映像を押さえておくことにした。それが上の写真だ。
山頂が晴れれば絶景確定。さて、どうなる?
函岳の林道は最初は川沿いに上がっていくので、緩やかな登りと、ほぼ真っ直ぐな道が続き、最高に気持ちがいい。
しばらく走ると雲が出てきた。これは想定内。この雲がどいてくれれば、絶景のお出ましだ。1時間も待てば晴れるだろう。そう思ってアクセルを開けて登っていく。
そしたらどうだ!雲から抜けたじゃないか!
目の前にある丘の向こうが山頂。しっかり晴れている!
これは急いで登らなければ!と思ったが、ふと後ろを振り返れば雲海!
これを見逃してなんとする!
そう思って、まずは雲の切れ目から晴れ間になるところでカメラを構えてみたのだが…。
なんてことだ。ほとんど交通量のないこの道で、こんなタイミングで対向車とすれ違うとは!
なんというバツの悪さ!仕方なく撮り直すが、雲はみるみる晴れていく…。
急いでカメラを設置して撮る。雲がどんどん下がっていくので、それを追いかけるように私も山を降りる。すると!ちょうど太陽を背に降りていくので、雲の先にはなんと虹が見えるじゃないか!
なんという幸運!虹のアーチをくぐれるなんて!
こんなに間近に虹を見ながら走るなんて生まれて初めてだ!しかも、虹のトンネルをくぐれるなんて!
なんという幸運!こんなチャンスは人生でもそうはないだろう。
ということで、急いでドローンも飛ばしてみることに。もう、1人で大興奮!晴れた函岳も素晴らしいが、雲海で出会ったこの景色も絶品じゃないか!
虹も雲海も最高!
この景色を見るために粘った甲斐があった。標高1000mくらいしかない低い山だけど、北海道だからこそ見れるこの景色。しかも往復のダートが50km!この函岳が人気があるのもうなづける。
気持ちがひと段落ついたので、山頂に登ってみることにする。駐車場から歩いてすぐのところが山頂だ。しかし、この駐車場が曲者で、ダート道よりさらに砂利が深い!荷物満載のバイクだと、間違いなく難儀するほど難易度の高い場所だった。
そんな山頂だが、こちらも絶景。見渡す限り何もない。
こういうところにスッと入って行けるのも、オフロードバイクならでは。アフリカツインがオフロードバイクでよかった! と感じる瞬間でもある(笑)。
夢中になって、ひたすら写真を撮る。そして迎えた夕焼け
スタートが15時だっただけに、早々に日が沈み始めてきた。今度は光との勝負。ここからはドローンの出番だ。
奥に見えるのは山頂の観測所。この時間になると、さすがにもう誰にも会うことはない。
逆光で光る砂煙の感じがラリーっぽくて、個人的に好きなカット。そして、あっという間に夕焼けを迎えた。