ドゥカティが新型の1158cc・V4エンジンを発表!
2020年10月15日、ドゥカティが完全新設計となる「V4グランツーリスモ・エンジン」を公開しました!
このエンジンは、2020年11月4日(水)に発表が予定されている新型車「ムルティストラーダV4」に搭載されることが決まっています。
「ムルティストラーダV4」は、チラッとだけ先行公開されました。
これまでのムルティストラーダ・シリーズと同じく、スポーティかつロングツーリングでの快適性に長けたアドベンチャーモデルのルックスをしていますね。どこかシュッとしていて細身な印象も受けます。
さて、車両の概要は11月4日を楽しみに待つとして、新型エンジンについてはスペックも発表されました。
ドゥカティの完全新設計エンジン「V4グランツーリスモ」の主なスペック
総排気量:1158cc
エンジン形式:水冷DOHC4バルブV型4気筒
ボア×ストローク:83×53.5mm
圧縮比:14.0
最高出力:170PS(125kW)/10500rpm
最大トルク:125Nm(12.7kgm)/8750rpm
ムルティストラーダ・シリーズはこれまでL型2気筒エンジンを採用していました。現行車ではムルティストラーダ950とムルティストラーダ1260の2シリーズがラインナップしています。
新型エンジン「V4グランツーリスモ」の特長は、V4ながら非常にコンパクトかつ軽量で、力強いトルクを備えている点だとドゥカティは表明。「adventouring」(アドベンツーリング:冒険の旅)のニーズに応えるために開発したスリリングな走りとスポーティなフィーリングを完璧に融合したものだと発表しています。
排気量1158ccのエンジン単体の重量は66.7kg。これはムルティストラーダ1260に搭載されているテスタストレッタ2気筒エンジン(1262cc)よりも1.2kg軽量という数値。排気量のちがいこそあるものの、4気筒としてはとても軽量かつコンパクトなユニットです。
レースの世界で蓄積した数多くのテクノロジーが投入されているのもポイント。その一例が、「カウンター・ローテーティング(逆回転)クランクシャフト」。このクランクシャフトは、ハンドリングと俊敏性を向上させ、加速時のピッチングを低減します。また、力強いトルクとスムーズな作動を実現する「ツインパルス」テクノロジーも、レースの世界からフィードバックされたものです。
メンテナンス・サイクルを大幅に延長した耐久性の高さもウリ。バルブ駆動システムには、「スプリング・バルブ・リターン・システム」が採用され、60000kmのメインテナンス・インターバルを実現したとのこと。
スポーティな走りとともに、大陸横断もできるようなタフネスさが求められるムルティストラーダ・シリーズ。エンジン単体を先んじて発表したのは、自信の表れでしょう。
「ムルティストラーダV4」が公開される11月4日は、当初EICMA2020(ミラノショー)の開幕となる予定だった日です。今年は残念ながらコロナの影響で中止となりましたが、新型車は続々と発表されるはず。webオートバイでも都度、速報をお届けします!
まとめ:西野鉄兵