オートバイ誕生以来、歴史はずっと、性能競争を繰り返してきた。その中で、現在も続くビッグスポーツバイクの性能競争をたどっていくと、ある年の1台のオートバイに行き着く。それが1985年、GSX-R750なのだ。
スズキ「GSX-R750」各部装備・ディテール解説
戦闘力向上のため、高価な限定モデルが登場!
GSX-R750登場と同時に国内は空前のレースブームとなる。その盛況ぶりはレーサーレプリカブームで市販モデルがスポーツ性を身につけ、それをサーキットに持ちこむファンが多かったことの証。
GSX-R750も、1985年から全日本ロードレースTT-F1クラスを3連覇。しかし、相次ぐライバルの台頭でレベルアップを求められ、それが市販モデルにも及んだことで登場したのが、一連の「台数限定レーサーベースモデル」だ。
コスト高で販売台数も見込めないことから、レギュレーションで定められた最低台数だけ発売された。GSX-R750Rはベースモデルにアルミタンク、シングルシートを採用して登場。現在でも希少価値、完成度の高さからカリスマ的人気を誇るモデルだ。
文:中村浩史/写真:海保 研
※この記事は月刊オートバイ2011年8月号別冊付録を加筆、修正、写真変更などの再編集を施しており、一部に当時の記述をそのまま生かしてある部分があります。