タクティカルブーツはもともとライダーにも人気のブーツカテゴリー。ただ専用品ではないため、どうしてもバイクに乗るときに「こうだったらいいのにな」と思うことも。フラッグシップが開発した「タクティカルライディングブーツ」は、魅力的な性能を備えている。
文:太田安治/モデル:平嶋夏海/写真:南 孝幸
文:太田安治/モデル:平嶋夏海/写真:南 孝幸
履き脱ぎがスムーズな全天候型ショートブーツ
以前紹介したフラッグシップのFSB-801は、履き脱ぎのしやすさと防水性能の高さを特徴とする、通勤通学などの普段使いに適したライディングブーツ。対して今回試したFSB-802は、開発コンセプトと構造、デザインを共有しつつ、筒丈(高さ)を長くしたブーツに仕立てられている。
第一の特徴がシューレースに代え、金属製ワイヤーをリールで巻き取ってフィットさせるSPINONシステムの採用。上部と側面の2カ所にリールを配置したことで、好みに応じたフィット感が簡単に得られる。ブーツタイプはシューズに比べると履き脱ぎに手間がかかるが、履き脱ぎに要する時間は片側10秒程度。日常的な使用ではこの素早さが大きなメリットになる。
第二の特徴は耐摩耗性、耐候性の高いマイクロファイバー素材のアッパー内側に防水透湿性能の高いフィルムを内蔵していること。これが雨天時の浸水と蒸れを防止してくれるのでシーズンを通して履ける。シャワーを掛け続けてもブーツ自体の防水性は充分で、内側が濡れることもなかった。本格的なツーリングブーツほどの高さはないので、雨天時は裾丈の長いレインパンツと組み合わせた方がいい。
シューズタイプよりも保護性能が高く、足首周りが冷えないので、寒い時期のツーリングにもおすすめだ。